「治療日記」カテゴリーアーカイブ

不妊治療にレーザー治療を取り入れました

平成27年4月1日より、当院ではこれまでの鍼灸治療に加え、低出力レーザーによる治療を始めました。

当院で使用するレーザーは、体内に豊富な血液や水分に影響されない波長の光(レーザー光)を目的とする神経節などに照射することにより、緊張している交感神経を緩和させ、その支配領域の血行を改善することができます。

頸部 星状神経節への低出力レーザーの照射

適応は実に多彩なのですが、当院では特に下記の治療に使用します。

  • 難治性不妊での、卵巣機能改善、子宮機能改善
    特に数回の体外授精などを行っている方
    採卵の成績が良くない方
    排卵障害、黄体機能不全
    卵子の質の改善
    胚移植時に子宮内膜が薄いなど
    卵巣機能不全高齢不妊(38歳以上)の場合
    多嚢胞性卵巣、月経不順
  • 耳鼻科系疾患
    突発性難聴、難聴、耳鳴り、めまい、メニエール病等
    花粉症、アレルギー性鼻炎等

たとえば、写真のように頸部の星状神経節へレーザーを照射した場合、ストレスなどで緊張した交感神経を抑制することにより、脳内の血行が大きく改善することが期待できます。

星状神経節へのレーザー照射前

レーザー照射前の脳の血行の状態ですが、レーザーを3分間照射すると、下の写真のように血行が改善します。

レーザー照射3分後の脳内の血行の改善状態 写真はいずれも東京医研株式会社・スーパーライザーでの効果

 

婦人科のホルモンで大切な卵巣を働かせる卵巣刺激ホルモン(FSH)や、卵巣内で成熟した卵胞から排卵を起こさせるための黄体形成ホルモン(LHホルモン)などは、脳内の脳下垂体から分泌されます。

また脳内にあって脳下垂体をコントロールしている視床などは、ストレスに大変弱いことが知られています。

脳内の血行改善があれば、こうしたホルモンの働きが正常になりやすいのです。

また星状神経節への照射のほか、患者さんによっては卵巣周辺の血管網への照射も行います。

通常、卵巣や子宮への血行の改善のための鍼灸は腰部から行うことが多く、腹部からは膀胱などが邪魔をして直接の治療ができません。

レーザーを使うと、鍼と違って直接に無侵襲で治療が可能となります。

特別な場合を除いて、この治療は通常の治療料金での範囲で行っています。(通常の鍼灸治療に、追加料金なしで行っています)

レーザーの刺激は全くの無痛で、腹部の場合は温感が少しあるくらいです。

 

 

大阪の旅

大阪での講演は日曜の午後1時半からのスタートという事で、ちょっと時間があるため大阪城や博物館を見学することにしました。

が、

いきなり道に迷い、、たぶん近いだろうと多寡をくくってiPhoneのナビで歩くのですが、これがどうも反対方向だったようで。

たどりついた地下鉄の某駅

なんとか地下鉄の駅にたどり着きました。
いや~~~朝から3時間近く歩きました(;^ω^)

 

大阪歴史博物館にて

大阪歴史博物館では、日本刀の特別展がありました。
とりあえず、大阪を理解するために常設展だけ見学しました。

 

これはいちばん最初に観た、難波宮の女官さんたち!たぶん、身長や肉付きなど、時代考証にもとづいているのかと思います

館内は歴史ごとに、階で分けてあります。
一番最初は、西暦700年頃の難波宮時代のものでした。

なかなか見ごたえのある博物館内部

続いて、中世の江戸時代あたり。
淀川や木津川の河口に発展した水の都ならではの風景を見て回りました。

船場の模様ですが、すごい細かい模型!

船場や町中の模型ですが、これはすごい細かい!

タイムオーバーで、大阪城はお濠だけ見学(;^ω^)

ここでタイムオーバー。
ふたたび地下鉄で会場に向かいます。

そんでもって、ほとんど4時間超の講義を行い、、、足が棒状態で燃え尽きましたけど!・・・あぁ、、俺もまだまだやるではないか!(笑) 膝も笑ってますが。

神奈川から参加してくださった、川崎市・鍼灸マッサージ潤天堂の小宮先生相模原のアルチザン・ドゥ・ソワンはりきゅう治療院の菅澤先生地元大阪のガイア鍼灸室・堀口先生同じく大阪の鍼灸香里治療院の西山先生と森ノ宮駅前の居酒屋で乾杯。

いや~すっかり酔ってしまいましたが、、堀口先生がどうしても案内したい!ところがあるという事で、、

ナニワ金融伝 ミナミの帝王でおなじみ、道頓堀

で、おなじみ道頓堀川、、ですが。

 

夜のミナミを案内してくださった堀口先生(右)と、西村先生(左)

左に西村先生、右が堀口先生。

来院された患者さんにはお話ししておりますが、、おそらく人生初で最後の(好きな人は好きな)楽園に行きました。

さらば大阪の街よ! 患者さんが待っておるのじゃっ!

 

翌日早朝から伊丹空港へ向かい、一直線に福島へ。

午前中の診療に余裕で間に合い、しっかり仕事を始めました。

突発性難聴の鍼灸治療

(旧ブログは、http://sanpei89.rakusaba.jp/diary/diary.cgi にございます)

 

つい最近突発性難聴の方が治療に来られ、短期間に改善されたので紹介いたします。

発症から2日後に7日間の入院し、聴力に回復がなかったために退院したその足で当院に来院された方でした。

初診時からの聴力の推移をみてみます。
当院では簡易型ではありますがオージオメーターがありますので、改善の具合は客観的な数値で表せます。

患側は右耳で、初診時は右低音500Hz で計測不能(推定70デシベル以上)、右高音2000Hzで55デシベルでした。

ついでに、健側(左)の500Hzも多少聞こえが悪いような数値が出ています。

低音500HZでの聴力 初診時は患側(右耳)は計測不能 7回の治療で30デシベルまで回復 健側の右は初診時25デシベル 治療7回で10デシベルまで改善

三回の治療で、早くも改善が見えてきました。

高音2000Hzでの経過 初診時は患側(右)で55デシベル 7回の治療で15デシベルまで改善

低音500HZでの聴力は、20日間7回の治療で30デシベルまで回復しました。

健側の右は初診時25デシベルでした。20日間治療7回で10デシベルまで改善しました。

高音2000Hzは、初診時は患側(右)で55デシベルでした。20日間7回の治療で15デシベルまで改善しました。

難聴以外にあまり強くない耳鳴りや、耳の閉塞感の症状があるため、通院しやすいお近くの鍼灸院を紹介させていただきました。

遠方からの通院でしたが、幸い近くに当院と懇意にしていただいている鍼灸院の先生がいたため、紹介状を作って今後はそちらで治療していただくことにしました。

突発性難聴は難病ですが、鍼灸は良い効果があります。
発症からあまり時間のたっていないものは非常に良い効果があります。