「講演活動」カテゴリーアーカイブ

第5回日本伝統医療看護連携学会でシンポジウム講演と座長を務めました

12月・年末年始の診療案内
→ https://sanpei89in.com/blog/?p=3963
※直近では12月3日(日)、10日(日)が日曜診療(午前中)です。
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11月25日(土)に、北九州市で開催された第5回日本伝統医療看護連携学会に参加し、シンポジウム講演と、鍼灸関連の一般演題発表の講師を務めてきました。

会場は北九州市・産業医科大学。厚生労働省が支援する、公設民営大学で一種の私立医科大学になります。

学会の大会長は立石和子先生(産業医科大学産業保健学部 教授)。

大会テーマは
Various Treatments(多様な治療選択)~人・場所・方法~

名誉なことに、昨年の第4回に引き続き、2年連続でシンポジウムに登壇せていただきました。

シンポジウム『東西の在宅医療、ケア』

座長は大沼由香先生(岩手保健医療大学 教授)
立石和子先生(産業医科大学産業保健学部 教授)
実に大学教授2人が座長という豪華ぶりでした。

発表順からシンポジストと演題は、

 1)在宅療養者の鍼灸利用について
~北九州市内(若松区/八幡西区)の訪問看護利用者の状況から~
野元由美先生 (産業医科大学産業保健学部 講師)

2)鍼灸師のプロフェッショナリズムを高めるために地方の組合(鍼灸師会)が頑張っていること
三瓶真一 (一般社団法人福島県鍼灸師会 代表理事・会長/三瓶鍼療院 院長)

3)鍼灸が介護と連携でできる訪問ケア
吉田 学先生 (鍼灸院心美堂 院長)

4)自立支援を目指して
及川敦子先生 (訪問介護ステーション火の鳥 所長)

5)医はき師からみた、医師・看護師連携の勘所
寺澤佳洋先生 (口之津病院 医はき師)※医師鍼灸師

シンポジウム後の記念撮影です。

一般演題発表

ほか、一般演題発表4題の座長をやらせていただきました。

1)江戸時代の按摩療法における施術手技と治療理論の文献検討
三保翔平先生(仙台赤門医療専門学校 鍼灸マッサージ東洋医療科)

2)脊柱管狭窄症手術後に発現した尿閉に対する陰部神経刺鍼の有効性について
北小路博司先生(宝塚医療大学 保健医療学部 鍼灸学科 教授)

3)事故情報データバンクを活用した“好転反応”に関連するトラブルの解析と社会的影響
宮本成生先生(立命館大学大学院 スポーツ健康科学研究科)

4)超音波画像診断装置を利用した筋・筋膜性腰痛に対する鍼治療の一症例
種市敢太先生(BODYREMAKER 鍼灸治療院)

いずれの発表も素晴らしい発表で、これらそれぞれの発表後に会場からの質疑を取りまとめたり、コメントを入れることが座長の仕事です。

特に、2)の高名な北小路教授の発表演題は、当院で不妊治療で卵巣機能改善や子宮内膜肥厚についてよく行っている鍼灸手技です。

もともとは北小路教授が前職である明治鍼灸大学鍼灸学部・泌尿器科学講座で創始研究した技術でした。

この鍼灸技術は泌尿器症状に悩む方への福音となっているほか、多くの妊娠・出産を希望されている方を救ってきた技術で、その創始者である北小路先生のご発表の座長を任せていただいたことは、大変光栄で名誉なことです。

またこの発表は優秀発表賞になり、立石大会長から表彰されました。

発表後に北小路教授と記念撮影させていただきました。

北九州市は福岡から電車に乗り換えて小一時間のところにあり、遠かったです。

しかし、得難い経験を積ませていただき、嬉しかったです。

参加の旅行記は後日に書かせていただきます。

昨日は不妊のセミナー講師をしました

11月の診療案内
→ https://sanpei89in.com/blog/?p=3746
※19日(日)、20日(月)が社会研修のため休診になります。
※23日(木・祝)は正午まで診療、26日(日)は午後2時から4時まで診療です

12月・年末年始の診療案内
→ https://sanpei89in.com/blog/?p=3963

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昨日は全日本鍼灸学会東北支部の第39回学術集会でした。

第1講座で、不妊のセミナー講師を務めました。

持ち時間は1時間で、初学者・学生向けの内容でした。

 

なにしろ1時間ですので、皆様に伝わったか心配もありました。

会場で参加されていた会津医療センター附属研究所の鈴木雅雄教授からは、とてもわかりやすかったと言って頂けたので、ありがたかったです。

鈴木雅雄教授からは質疑応答で、鍼の効果を調べる場合ランダム化比較試験RCTで使われるシャム鍼(偽の鍼)について解説していただきました。

11月12日の講義内容

11月の診療案内です。
https://sanpei89in.com/blog/?p=3746

11月3日(金・祝)は、午前中のみ診療します。
11月4日(土)は、朝8時~10時までの受付診療となります。
(※午後から会津医療センター三潴忠道教授の最終講義と記念祝賀会へ出席します)

11月5日(日)は、朝10時~正午まで受付診療します。
あらかじめご予約をお願いいたします。

11月12日(日)は、本日のブログの記事の通り、学会で講演しますので休診となります。

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11月12日(日)は、仙台で全日本鍼灸学会第39回東北支部学術集会が開催されます。

そこで不妊症に関する講義を依頼され、時間を見てはスライドを作成しています。

講義の対象は学生や不妊鍼灸のビギナーです。

不妊鍼灸を行うためには、様々なことを学ぶ必要がありますが、まず、不妊鍼灸に関するエビデンスを知ることが必要だと思います。

何しろ、まだまだ不妊鍼灸にエビデンスはない、と、俗世間では信じられているからです。

持ち時間は質疑応答(10分)を入れて1時間、正味50分です。 なので、講義の時間は不妊鍼灸のイロハ。

大事なところだけお話しし、今後勉強していく方向をお示しすることとします。

鍼灸治療を受けに来る妊娠希望、挙児希望のカップルへは、鍼灸治療は2つを目指します。

1)自然妊娠できる、出産できるような体つくりを行う。

鍼灸治療は東洋医学です。未病治を掲げる東洋医学は、偏った体質を中庸に戻すことを目指します。

ながらく妊娠できない、ということは、医学的に問題が見つからなくても加齢や生活習慣の偏りを抱えていることがあります。

2)西洋医学的治療の補完を目指す

例えば西洋医学的に治療を行っていても、なかなか妊娠しない方もいます。

何度も体外受精を受けているが、なかなか妊娠できない。採卵を行うが胚盤胞まで到達できない。卵の質が悪い、など、最先端の治療を受けていてもなかなか妊娠できない方が鍼灸院にはよく来ます。

こうした方へ、一定期間鍼灸を行うと、良い卵が採卵できるようになったり、胚盤胞での凍結ができるようになったりします。 鍼灸は、西洋医学のお手伝いもできるのではないか、ということをお示しします。

実際に、鍼灸治療により採卵成績の改善が認められた研究や、その内容を紹介します。

もう8年前になりますが、鍼灸の大きな学会を郡山で開催しました。

その際、私は不妊症についてのセッションを提案しましたが、『不妊鍼灸にはエビデンス(根拠)が乏しい』ということで、『それでもまぁシンポジウムなら、』ということで、学会の特別演題で企画していただきました。 https://sanpei89in.com/blog/?p=2988

あれから8年。というか、準備を始めたのがさらに2年以上前ですから、今から10年以上前になります。

その後の10年で世界中でこのように不妊(infertility)に対する鍼灸(acupuncture)のエビデンスが増えました。

たとえば2022年にでたシステマテック・レビューでは、

27のサブ研究で合計7,627人を比較したものがあります。

鍼灸を行った場合、シャム鍼(偽の鍼)、無治療グループと比較するとRR(=relative risk, risk ratio:リスク比)が1.34とあり、鍼を行わないと1.34倍出生できない。1.43倍臨床妊娠(胎嚢確認)できない。こうした結果になった研究があります。

臨床妊娠率のオッズ比を表すプロットでは下記となります。

不妊鍼灸を勉強しようとする初学者の皆さん、学生の皆さん、 不妊鍼灸にはエビデンスがあります。

しっかり勉強して良い結果を得て、学会でどんどん発表しましょう。

そして日本からたくさんの質の高い研究を世界へ発出していただきたいと思います。

そういった内容で11月12日は仙台国際センターで講義します。

11月12日 全日本鍼灸学会東北支部第39回学術集会の抄録

10月の日曜と祝日診療は、1日、8日、9日、15日、29日です。

日曜診療は原則前日までに予約が必要で、急患の場合でも朝9時までにご連絡ください。(予約分の診療が終わった段階で終了します)

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11月12日には、仙台国際センターで39回目となる全日本鍼灸学会東北支部の学術集会が開催されます。

テーマ:学生、初学者のための基礎的知識と鍼灸治療

https://tohoku.jsam.jp/schedule.html

鍼灸ビギナーの皆様への内容となりますが、不妊症への鍼灸治療ということで1時間、三瓶が講演させていただきます。

ブログのネタも尽きかけてきたので、抄録を掲載してみたいと思います。

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不妊症は、いまや全国の鍼灸院で普通に取り扱われている。

その鍼灸治療のための医学教養の学習・鍼灸技術の習熟についてのセミナーも、地方鍼灸師会などの団体主催、またセイリンなどに代表される企業での商用主催など多彩に行われている。

本学会でも支部学術活動から年に1回の学術大会でも参加者が多く見込める目玉セッションとして開催されている。

しかし、不妊症の一般発表は毎回数多くあっても、エビデンスに乏しいという理由から、第64回学術大会ふくしま大会(2015年郡山市開催)まで、長らく特別講演や教育講演、シンポジウム、パネルディスカッションなどの特別演題に不妊症はテーマにならなかった歴史がある。

これはそれまでPubMedなどで世界的に検索しても不妊症に鍼灸が効果的であるという良質な論文があまりなかったからである。当時広く日本国内で不妊に鍼灸治療が行われていた背景もあり、第64回学術大会ふくしま大会では、『シンポジウムなら』という条件で特別演題として企画された。

私が所属していた不妊鍼灸ネットワークやJISRAMでは、エビデンスのある手技を会員相互で検証しながら共有をしてきた。

その中でも、良好胚を獲得するための陰部神経刺鍼法の変法のパルス通電や、下腿の三陰交~陰陵泉・地機へのパルス通電などは基本的な代表手技となっている。

またJISRAMでの研究分科会では男性不妊を特に研究する『おたまじゃくしの会』を結成しその研究成果を仲間たちが日本不妊カウンセラー学会で発表してきた。

後年、すでに日本生殖学会やアンドロロジー学会などで男性不妊などを発表し、全日本鍼灸学会では高木賞を受賞した若き研究者である伊佐治景悠氏に様々なヒントをいただき、男性不妊の効果的な治療も行えるようになった。

本講ではJSRAMでの基本手技である良好胚獲得を目指す刺鍼通電法と、男性不妊の治療法を披露する。

また来年5月開催の第73回学術大会宮城大会では、64回学術大会からまた一歩深めて『難治性不妊』に関するセッションを多数企画した。

この一連の不妊関連セッションを紹介し、多職種との連携を深めながら今後日本から世界へ発出されるエビデンスの可能性を紹介する。

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要約すると・・・抄録を要約するってのも変ですが(;^ω^)

昔は、不妊治療での鍼灸なんてエビデンスもなくて学会からは相手にされていなかった。

しかし全日本鍼灸学会の64回大会(郡山開催)で、やっと学会の特別演題に入ることができた。

卵子の質の改善、男性不妊への鍼灸対応などもだんだんエビデンスが出てきて、いよいよこれから医療と協働で効果を上げていく時代が来た、っていう感じでしょうか。

もう一人の講師は、帝京平成大学 ヒューマンケア学部 鍼灸学科
の教授 今井賢治 先生ですので、恥かかないよう頑張らないと。

抄録を提出したので、今度はスライド作らないと。それも11月の2つ分作らないとです。

第5回日本伝統医療看護連携学会原稿

木曜日以外の平日(月・火・水・金)の最終受付は、19時30分までとなります。 (当日の18時までにご連絡ください)

 10月の日曜と祝日診療は、1日、8日、9日、15日、29日です。

日曜診療は原則前日までに予約が必要で、急患の場合でも日曜朝9時までにご連絡ください。(予約分の診療が終わった段階で終了します)

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本日、10月9日は祝日で半日診療です。

本日は冷たい雨。患者さんもまばらで、アレをやろう!と決めておいたタスクを完結させました。

 

ワードを打ちながら、おぉやっと終わる!

11月末に、北九州市の産業医科大学で開催される第5回日本伝統医療看護連携学会でシンポジストとして登壇することになりました。

大会のテーマは
Various Treatments(多様な治療選択)~人・場所・方法~

 

ワタクシのシンポジストとしての演題は、

”鍼灸師のプロフェッショナリズムを高めるために
地方の組合(鍼灸師会)が頑張っていること”

鍼灸師会は、いわゆる『組合』です。鍼灸や鍼灸師の立ち位置を高め、普及すること。また会員鍼灸師の福利厚生事業を行っています。

鍼灸を医療として発展させるために、私が会長を務める福島県鍼灸師会では。さまざまな事業を展開しています。

講習会などの学術活動では、福島医大・会津医療センターとの連携を行い、総合診療と鍼灸のエビデンスについてシリーズで講習会を行っています。

普及活動では、郡山シティーマラソン大会、いわきサンシャインマラソン大会へのボランティア出展。郡山保健所でのツボ教室や、まるごとけんこうフェア出展などなど行っています。

鍼灸師としての質を上げること、世の中に鍼灸を普及すること。この二つで鍼灸を医療として国民のみなさまに貢献できるよう、日夜頑張っています。

 

不妊治療で大切なこと 11月の全日本鍼灸学会東北支部学術集会で講演します

10月2日(月)より、木曜日以外の平日(月・火・水・金)の最終受付を19時30分まで延長します。
(当日の18時までにご連絡ください)

9月23日(土・祝)は、午前中のみ診療します。まだ少し空きがありますのでぜひご利用ください。

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来たる11月12日(日)、仙台国際センターで開催される第39回全日本鍼灸学会東北支部学術集会で、講演させていただくことになりました。

演題は『初学者のための不妊症への鍼灸アプローチ』です。

持ち時間が1時間しかありませんので、リンクを貼ったカナケンさんのセミナー(3時間超)をかなり圧縮しないとなりません。

主に話す内容は、

1)不妊症のエビデンスについて

2)卵巣系、採卵成績の向上に鍼灸は寄与するか

3)子宮系、着床成績の向上に鍼灸は寄与するか

4)男性不妊の改善、精液所見の改善に鍼灸は寄与するか

5)気を付けねばならない症例、患者さんについて

この辺りでお話ししようと思います。
(1~5の各論は、追って追記していきます)

主に他人の研究結果の引用になりますが、先日紹介したPubMedに掲載される以前の、新鮮な研究を多数知っております。

副会長を務めた不妊鍼灸ネットワーク、副会長と監事(監査役)を務めたJISAM(日本生殖鍼灸標準化機関)の仲間たちの研究ですが、やがて世界のエビデンスに育っていくはずです。

来年開催で実行委員長を拝命している第73回(公社)全日本鍼灸学会学術大会宮城大会では、教育講演でこの話題に触れ、シンポジウムでは福島県立医科大学生殖医療センターのセンター長(医師)、カウンセラー(鍼灸師)、香川県・厚仁病院生殖センター鍼灸ルーム長(鍼灸師)によるシンポジウムで、多職種連携の中での鍼灸師の役割を探ります。

採卵成績改善ではおそらく世界が注目するようなデータを持っている京都の鍼灸師によるランチョンセミナーを企画しています。

実技セッションでは、おそらく男性不妊では日本一の京都の鍼灸師の鍼灸実技を披露します。

生殖医療分野は、おそらくもっとも研究が進んだ医学分野だと思います。しかし、人間には生き物である以上加齢があり肉体の劣化があります。鍼灸はそもそも体の治癒力を使って様々な病気や書状に対応します。

ということは、加齢に対して若返りの効果もある。ということになるでしょう。最先端の医学技術に、古臭いですが古来の東洋医学を補助的に使う、現代医学を手伝わせていただくことで、不妊に嘆くカップルが一組でも少なくなるよう、統合医療を組み立てていきたいと思います。

 

 

不妊の鍼灸治療で大切なこと

セミナー講師を務めてきました

8月20日の日曜日は、会長を務めている福島県鍼灸師会の会員親睦の蕎麦打ち会。

翌週の日曜日、27日は郡山労働福祉会館で開催された不妊症のセミナー講師を務めてきました。

基礎的なお話。卵巣機能の改善の鍼灸治療。PMSや月経トラブルに対する鍼灸治療。精液所見改善などの鍼灸治療。

こうした様々な治療についてお話させていただきました。

主催は株式会社カナケン様の福島営業所ですが、新潟営業所、仙台営業所を含め、カナケンさんのセミナーは6回くらいやったでしょうか。

今回も真剣な参加者がたくさん参加されました。

いよいよ8月も終わり9月になりますが、9月2日(土)3日(日)の二日間は、盛岡市で開催される第54回東北鍼灸学会岩手大会に参加しますので、またもお休みになります。

先日、講師デビューした和樹先生が学会発表デビューします。

私の学会発表デビューは、平成9年で33歳の時の第31回東北鍼灸学会宮城(仙台)大会でした。当時は珍しかった潰瘍性大腸炎の1例報告でした。https://www.sanpei89in.com/study/uc.html

ダイアナ妃が交通事故で亡くなった直後の学会でした。

奇しくも和樹先生も33歳で発表となります。

良き臨床家は良き研究家であれ、といいます。

手が空くと発表スライドと原稿つくりに励んでいたようですが、うまく発表できるでしょうか。

 

 

 

不妊の鍼灸治療で大切なこと

8月の最後の日曜日は、長らく当院で取引している鍼灸材料の問屋さん、カナケンさんの主催セミナーの講師を務めます。

今までずいぶんと、全国の鍼灸師会や学会、今回のカナケンさんのセミナーなどで講演させていただきました。

不妊治療は話す事が多く、だいたい3時間のコースで依頼される事が多いです。

今現在、パワーポイントのスライドは100枚くらい。これを絞らないと実技も入るから3時間では終わりません。

大切な内容に絞ると、

1.排卵障害への対応

多嚢胞性卵巣PCOSなどへの対応で、なかなか排卵誘発に反応しなくなったような方への対応ですが、鍼灸治療自体は、体外受精を受けている方への採卵成績改善の治療と共通する事が多いです。

2.子宮内膜症体質への対応

続発性の月経痛がある方は、このような体質を疑い鍼灸治療を進めます。チョコレート嚢腫があったり、AMH抗ミューラー管ホルモンの低い、若くして卵巣予備能が低下している方が多いので、対応は非常に要注意です。

3.採卵成績改善・卵質の改善

これは、いつか学会で発表しようと思ってますが、同じ方で鍼灸介入前後で卵巣の刺激法が同じ方。つまりクロミッドやフェマーラなどの低刺激法、hMGやフォリスチム注射などの高刺激でも、鍼灸開始前後で変わらなかった方で、鍼灸開始後は最後に凍結できた卵子の数が優位に多くなります。

また胚盤胞の獲得率や、グレードも高くなる方が多いです。

これは妊娠には良い卵・胚が大切なので、自然妊娠にも必要です。

4.男性不妊への対応

当院では精液所見を顕微鏡で客観的に評価しながら鍼灸を行っていますが、だいぶ鍼灸の効果を実感します。

精液所見改善は、体外受精ばかりではなく自然妊娠にも必要ですから、大切な治療です。

実際に、数や運動率の変化を顕微鏡の動画を見ながら解説して行きます。

5.ストレスへの対応

あらゆる治療の基礎になります。なぜ鍼灸が効果を表すか。やはり脳の報酬系の改善です。日本式鍼灸の効果でしょう。

ストレスへの対応は、不妊ばかりではなく、流産のリスクをいくらか低下させたり、健やかに妊娠期を過ごすのに役立ちます。

こんな話で3時間講義します。