「不妊症・子宝治療」カテゴリーアーカイブ

喫煙の害(1)子宮へのダメージ

妊活、妊娠希望の方で、ときどき喫煙をされている方がいらっしゃいます。

当院へ初めて来られる際に、問診票にいろいろ書いていただきますが、そこへ嗜好品のところがあります。

アルコールとタバコです。

女性が喫煙すると、閉経が四年早まるそうです。
卵巣年齢が、実年齢より4歳上るという事は、大変なことです。
日本医師会雑誌64号に書かれています。
もともとの文献は他にあるのでしょう。

ベンツビレンなどの、わかっている発ガン物質やダイオキシンのような、さまざまな化学物質は卵巣に多大な影響を与えます。

不妊の大きな原因となる子宮内膜症もかかりやすくなります。

また子宮の状態を悪くさせ、着床しても子宮の出口付近に着床する事が多くなり、前置胎盤の原因になる事が多くなります。

※メディックメディア vol.10 産科 P110 より。
1は、原因として高齢、喫煙、と挙げられています。
2は、子宮内膜が荒れることにより、着床位置が下にずれる、という可能性を示唆しています。

私は、妻が長男の妊娠当時、気にしないで室内で喫煙していました。
これが決定的な原因かどうかわかりませんが、出産間近の妻は前置胎盤の早期剥離により緊急帝王切開により出産しました。おそらく、私の喫煙が少なからず原因になっていたと思います。

もちろん、現在は禁煙してタバコは卒業しました。喫煙により、血中の酸素の取り込みの効率がわるいため、ヘモグロビンが多くなり、出産後にそのヘモグロビンが壊れて胎児の新生児黄疸が多くなります。

一方で、男性の精子にも多大な影響があります。
活性酸素による、精子の運動率低下、さまざまなな科学的物質による精子奇形率増加などなど。

奥さんが喫煙しないのに、ご主人が室内で喫煙すると、これは最悪です。

ご主人本人はフィルターで多少は守られてますが、副流煙は手加減なしの毒ガスです。

元気なお子様を妊娠出産ご希望であれば、必ずご夫婦揃って禁煙をお願いいたします。

せっかく妊娠しても、妊娠継続に必要なプロスタグランジンLという物質が喫煙により足りなくなり、流産の原因にもなります。

いつ禁煙しても、遅すぎるという事はありません。

禁煙すれば、しただけの良いことはあります。

文責  三瓶真一
三瓶鍼療院院長
一般社団法人福島県鍼灸師会 会長
一般社団法人JISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関)会長

男性不妊の改善

11月の末から週に2回鍼灸治療を行っている方がおりました。

当院での顕微鏡観察で男性不妊の所見があったため、頑張って根気強く通われました。

鍼灸治療は、週に1回は全身調整と当院でよく行う電気鍼を。
その週に、今度は電気鍼のみ。こんなパターンで。

初診時の精液所見は、

精液量 1.7ml、精液濃度4,350万/ml、総運動率41.4% 運動精子濃度 1,500万/ml
これだけ見ると悪くなさそうな所見ですが、下の動画を見るとわかりますが精子の運動は痙攣のような、頭部を振るだけみたいなものばかりでした。

しっかり4ケ月、週に2回。びっくりするほどの改善に。

精液量 6.5ml 精液濃度 1億6,550万/ml  総運動率 53.8% 運動精子濃度 8,950万/ml

※鍼灸治療のほか、国際医療福祉大学リプロダクションセンターでよく勧めている精育支援サプリメントの服用も勧めていました。

いかがでしょうか。しかも運動状態がまるっきり変わって元気のよい精子になっています。

患者さんが喜んだのは言うまでもありません。

 

精液量のみ、1.7とか3.5、6.5と1桁なのでグラフで変化は見えないため、10倍の単位でグラフ化してあります。

 

この貴重な症例をグラフにするとこんな感じです。

今年の学会発表の素材になりました。

今までの経験で言うと、おおむね3~4ケ月の鍼灸治療で精液所見が改善することがわかっていましたが、それを裏付けるものとなりました。

不妊治療に健康保険が使えるようになり、体外受精への敷居も低くなりましたが、胚移植の回数に制限があります。

男性への鍼灸治療を行うと、妊娠もしやすくなるし、場合によっては体外受精→人工授精、人工授精→自然妊娠など、ステップダウンによる妊娠も期待できます。

何度もタイミングで頑張っているカップル、体外受精で頑張っているカップルの方々、鍼灸治療で精子力のアップはいかがでしょうか?

第76回日本東洋医学会学術総会で講演しました

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6月7月は学会シーズン真っ盛りです。

光栄なことに、日本東洋医学会学術総会で鍼灸による男性不妊の鍼灸実技セミナーで講演させていただきました。

講演は男性不妊の鍼灸実技

 

当院での男性不妊への鍼灸の効果の研究

いきなり実技ではなく、当院での独自の治療での鍼灸介入後3ヶ月、6ケ月での効果の検証をお話ししました。

精子の数が増え、運動率が改善することが分かります。

また実際に、当院で夫婦ともに鍼灸治療を受けている方の方が、奥様だけ治療している方より妊娠される方がずっと多いです。

 

講演の座長の片岡先生と、お手伝いの中沢先生

左は、講演の座長をつとめていただいた福井のあけぼの鍼灸院の片岡康弘先生、右は郡山市の一寸法師ハリ治療院の中沢良平先生で、実技の間マイクを持っていただくなど手伝っていただきました。

鍼灸による男性不妊の研究では第1人者である、SR鍼灸グループ総院長の伊佐治景悠先生も

この講座では男性不妊研究第1人者であるSR鍼灸グループ総院長の伊佐治先生も聴講いただきました。

あと写真はないですが、実技のモデルは福島医大・会津医療センター教授の鈴木雅雄先生でした。さすがに鈴木先生に鍼を打つの緊張しました。

 

福井のうまいもの

白河から福井までは車で往復。行は朝3時出発。
越中境SAで朝食の、白エビのかき揚げ蕎麦。
旨かったですねぇ。

して、帰りは有磯海SAで食べた、白エビ天ぷら蕎麦とミニねぎトロ丼のセット。これも旨かったですが、白エビは1匹ずつの天ぷらよりかき揚げの方が旨かったです。

一口食べてからの撮影はご愛敬(;^ω^)

帰宅は夜10時ちょい過ぎ。約1000キロのドライブですが、さすがにくたびれました。。。

それでも車はプリウス。ガソリン代は片道3,000円でおつりが来ます。素晴らしい!

第75回全日本鍼灸学会 岡山大会で発表してきました

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ライフワークの一つにしている、学会発表

毎日の診療を行う傍ら、当院では来院された患者様のデータなどを蓄積して、学会発表を行っております。

特に女性の難治性不妊、つまり何度も体外受精を行ってもなかなか妊娠できない方への、鍼灸の効果の研究。

男性不妊、精液所見改善への鍼灸の効果の研究。
精液所見を改善できることは、自然妊娠しやすい環境作りのみならず体外受精での成功率も向上させます。

 

今年も全日本鍼灸学会(岡山)で発表しました。

口演(スライド)発表の会場になります。

会場(岡山コンベンションセンター)に到着後、発表のデータをデータセンターへ登録します。

 

演題は、『鍼灸介入前後での体外受精採卵成績の変化について』

14例と少ない症例数ですが、もともとは過去5年間に来院した400名近い体外受精を行っていた患者さんを分母にしたデータです。

400名近いうちから1)最低3回採卵を行っていた方、2)鍼灸開始後も同じ排卵誘発法を行っていた方、鍼灸開始後、最低週に1回・4ケ月鍼灸を継続した方を条件にすると残った方は14名になりました。

この14名の研究結果は上の表と変化は下記のグラフになります。

採卵下図の変化は116%へ改善し、培養が途中で停止せず、初期胚または胚盤胞で胚移植または移植可能として凍結した卵子の数は173%へ増えました。

また観察期間中に妊娠されて卒業された方は、14名中11名でうち3名は自然妊娠でした。しかも当院初診時44歳だった方は、45歳2ヶ月時に自然妊娠されて卒業されています。

 

当院の不妊鍼灸は、データの上からも効果があると言えます。

14名の患者さんたちは体外受精でもなかなか妊娠できない方たちでした。うち11名が妊娠されたということは、当院の不妊症への鍼灸治療は有効であるという証左であると言えます。

 

弟子が応援に駆けつけてくれました(^^♪

西那須野のインターチェンジ近くで開業されている『赤田山はり・きゅうマッサージ接骨院』の髙橋吉明先生・加洋子先生がわざわざ岡山まで応援に来てくれました(^^♪

弟子の見守る中、発表させていただきました。

赤ちゃんが来ました

1人目も、当院の鍼灸治療を受けながら排卵誘発1回目のタイミングで自然妊娠されました。

 

2人目を目指して鍼灸を開始し、4ケ月で自然妊娠。鍼灸だけ行っていました。

 

月満ちてご出産。

本日、赤ちゃん連れでご挨拶にいらっしゃいました。

例によって、ジブリ風に加工してご紹介いたします。

原坊の朝顔の種の配布を始めました

いつも拙文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

もう15年になりますが、東日本大震災の年に無事妊娠されてご出産された方からいただいた、妊活の縁起物の『原坊の朝顔の種の配布』を今年も配布を開始しました。

原坊の朝顔の種の起源

GoogleのAIでの回答・・・

  • 由来: 桑田夫妻が道路脇で双葉を見つけ、大切に育てて美しい花を咲かせた後、子供を授かったというストーリー。
  • 入手方法: サザンオールスターズのファンクラブ「サザンオールスターズ応援団」の企画や、一部の産婦人科・鍼灸院(例:三瓶鍼療院)などで配布されることがあります。
  • 育て方: 普通の朝顔と同様で、種まき前夜に水に浸けておくと発芽しやすい。5月〜6月頃、気温が20〜25度になってからまくのが最適。
    コモンズ広場コモンズ広場 +6
特徴
  • 花の色: 涼しげな薄い青色。
  • 縁起: 「子宝に恵まれる」「幸せが訪れる」として知られる。

『原坊の朝顔の種』でGoogoleで検索すると、なんと~~~三瓶鍼療院で配布している、、、と出ているではないですか(笑)

 

今年は7月に愛媛県鍼灸師会で不妊症講座で講師で呼んでいただきます。その際に参加された皆さんにお配りします。

 

なお、2011年に原坊の朝顔の種を当院で入手しました。

その当時書いていたブログの記事はサーバーの移転で見ることはできませんが、WEBアーカイブで記事を見つけましたので転記します。

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震災・原発事故を乗り越えて 『原坊の朝顔の種』の贈り主さん

当院の患者さん、また講演で出張した先の福井の方たちにお配りした『原坊の朝顔の種』の贈り主さんが、産まれたばかりの赤ちゃんを連れてご挨拶に来て下さいました。

(その時の記念写真をもとに、チャットGPTで画像化してみました)

大変な苦労をされ、やっと授かったところで3月11日の大震災・・・続いて原発事故に見舞われてしまいました。(何しろ3月11日でD36です)

流産しやすかったので、心拍確認できるまでは治療を毎日行いました(ちなみに、私自身の勉強も兼ねていたのでhCG陽性~心拍確認までは無料にさせていただいてました)。

3月の原発事故直後は、白河での環境放射線量は毎時8~9マイクロシーベルト。11月現在の20倍くらいもありました。

福島県で妊娠、出産すると放射線の影響があるとか、心ない煽りがネット上で散見されますが、そんな根も葉もない話をすっ飛ばしてくれるような、かわいい寝顔の赤ちゃんです。

産まれたときの体重も3600グラム超の見事な大っきな女の子です。

昨年お配りした『原坊の朝顔の種』ですが、栽培した患者さんから見事な種を『たくさん取れたので半分持ってきましたと』と続々といただいてます。

来年、希望される方にまたお配りいたします。

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上記の2011年3月11日当時は、この患者さんは3回目の胚移植でやっと心拍確認できました。

5月に種をいただき、ほかの不妊患者さんに配布したほか、8月の福井県鍼灸師会の講演会の際、聴講者に配りました。


(上の新聞記事は、福井新聞の2011年8月のもので、福井県鍼灸師会様に講演会講師で呼んでいただいた時のものです)

当院での原坊の朝顔の種の配布も、もう15年を迎えます。

卵巣機能への鍼灸の効果 良い卵子を得るには精子の質も重要

子宝を望み、長らく通院されている方がおりました。

様々な要因で治療が長くなり、体外受精を続けていると卵巣の反応性も落ちてきます。

鍼灸を続けていると、卵巣の老化が遅くなる?

FSH(卵巣刺激ホルモン)がときどき20mlU/mlを超え、その都度採卵のための卵巣刺激はお休みとなっていた方でした。

鍼灸は欠かさず週に1回行っており、採卵を1周期休んでいるとすぐに回復される方で、今回はお休み後のホルモン値は、
FSH8.ちょいmlU/ml 発育開始している卵のありかを示すエストロゲンE2は27ちょいpg/ml。なかなかいい数字です。

鍼灸を続けられていると、卵巣機能が長持ちして採卵が続けられる方が多いです。

あとは採卵の際に、質の良い卵に巡り合えれば、です。
さらにいえば、男性の精子の質も重要です。

『受精卵』は卵と精子が受精した後の胚になります。
質をよくするのであれば、男性の精子の質の改善も重要です。

精液所見が優れていなければ、奥様の治療のほかご主人の鍼灸治療をおすすめします。(精液所見が非常に優れていれば、とりあえずは鍼灸はしなくても良いと考えます)

精子も歳をとる(老化する)

しかしながら、運動率と数(精液濃度)のみでは精子の質はわかりません。精子にも卵子と同じく染色体があり、年齢とともに劣化している可能性があるからです。

ただし、鍼灸を行うと精子の運動率が改善したり、数が増えることがあるので、鍼灸は精子の質も改善している可能性があります。

実際に、夫婦ともども鍼灸を行っている方は、良い胚になったり妊娠する方が多い印象があります。

10月4日(土)は、第20回日本鍼灸師会全国大会で講演してきました

激動は10月まで続いておりました。

10月4日(土)は、つくば国際会議場で開催された第20回日本鍼灸師会全国大会に参加してきました。

参加とは言え、不妊鍼灸についての講演を90分も依頼されておりました。名誉なことだと思っております。

写真は、中村聡・日本鍼灸師会会長のご挨拶です。

同じ会場で講演をさせていただきました。

演題は、『不妊鍼灸の手技の国内標準化を目指して』

様々な鍼灸の流儀があり、また不妊症への鍼灸治療法も様々あります。

現段階で一定の効果が認められるものについて公開して、広く行っていただいてデータを集め、やがて世界に文献として発信していきたい、という内容でした。

私が会長を拝命している一般社団法人JISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関)では、過去これまでに効果的な不妊症への鍼灸手技を会員間で共有し、また公開講座などで会員外へも広めてきました。

まずシンプルに、鍼や灸、世界的に鍼の補助に使われている低周波通電気くらいで、このような効果がありました、という少ないながら私の研究を示しました。

今現在はレーザーも使っているため、レーザー導入前のデータを提示しました。今後レーザーを使っての結果と比し、また私以外のJISRAM会員のデータも比べ、やがてレーザーを併用した治療法が『標準治療』になるかもしれません。

実技も披露しました(^^♪

与えられた時間は90分。なかなか長いです。

標準治療としてJISRAMで推奨している3つの刺鍼手技を披露しました。