「不妊症・子宝治療」カテゴリーアーカイブ

流産について

日常的に不妊症の方を治療していると、必ずと言っていいほどの流産の患者さんを経験します。

不妊の原因は様々ですが、結婚して数年間も妊娠の経験のない方が鍼灸治療を根気よく続けてやがて妊娠できると、喜ぶまもなく失意のどん底に突き落とされることがあります。

初期の流産のほとんどは精子と卵の受精の瞬間に決まってしまうという偶発的なものがほとんど、と言われています。初期の流産の約7割はこうした染色体の異常によるものだそうです。

そのほか3割に黄体機能のが弱かったとか、ホルモンの不調を原因とするものがあるそうです。また原因不明なものもあることでしょう。

2月のオンラインセミナーで、流産の場合の患者さんへの対応についてほんの少しですがお話をしました。

E,キューブラー・ロスの『死の受容過程』を提示して、どう術者は対応すべきか、をお話します。

『また妊娠できるから大丈夫』などと軽々しく患者さんを励ましてはいけない、と皆さんには話します。

流産したことをどう受け入れるか迷われているときには、どんなことを言っても旨く伝わることはないでしょう。

ベストな対応はありませんが、女性であれば誰しも流産は経験している可能性があることを当院ではまずお話します。

お話するタイミングは、妊娠前がベストで、妊娠直後にもう一回お話します。『もしそのまま妊娠が継続すると、大変体が弱い、重い障害があるお子様が生まれてしまう可能性があるのです』、というような説明をします。

また、妊娠できるかどうかわからない、先が見えない状態から、妊娠できた事実を受け止めるべきでしょう、というようなお話をします。ただし流産前に。

次のオンラインセミナーは7月14日に開催しますが、その際にまた説明しようと思います。

 

 

 

米国生殖医学会による、鍼灸治療の推奨について

5月24日から26日にかけて開催される、第73回全日本鍼灸学会宮城大会の準備に追われておりまして、今日は帰宅してからネット会議が2つ。

ひとつは私が企画した学会のシンポジウムのシンポジスト、座長の顔合わせ会です。

シンポジウムの演題は↓

シンポジウム1「多職種連携企画 生殖医療における鍼灸の役割(難治性不妊の治療の現状と未来)」

座長は、
木津正義先生
不妊鍼灸では日本で最も早く学会発表を繰り返してきた名古屋の明生鍼灸院の木津正義先生。現在は明生鍼灸院副院長の傍ら、静岡の俵IVFクリニックでも生殖鍼灸を行っている先生です。

なおこのシンポジウムの司会進行は三瓶です(名目上、座長ですが)

シンポジストは、
1)菅沼亮太先生
言わずと知れた福島医大生殖医療センター長で、病院教授。当院でも最高齢妊娠出産された方がお世話になっておりました。個人的には助産師の私の娘も勤務先でお世話になっておりました。凄腕ドクターでしかも優しくて大人気の先生です。

2)本田(宇仁田)明奈先生
長らく会津医療センターで研修し、その後、福島医大生殖医療センターへ配属となりました。三潴忠道教授、鈴木雅雄教授に鍛えられ、非常に優れた鍼灸の先生ですが、生殖医療カウンセラーとして活躍されていて、今後は生殖医療センターでの鍼灸も受け持たれるのでしょう。

3)松田尚香先生
香川県丸亀市にある厚仁病院という、高度生殖医療をおこなう有名な病院内で鍼灸を行っている先生。京都のなかむら第二針療所の中村一徳先生の推薦なので、これまた凄腕の鍼灸師の先生。

上記3人のシンポジストと、座長の木津正義先生、あと、このシンポジウムの前に、私が『不妊鍼灸の特別演題入りとこれから』という教育講演を行うのですが、その座長の益子勝良先生も入れて、6名でZoomによる顔合わせ会を行います。

教育講演1「不妊鍼灸の特別演題入りとこれから」
演者 三瓶真一(三瓶鍼療院
座長 益子勝良先生(郡山市 鍼灸サロンLibera)

 

これから先、福島医大生殖医療センターと医療連携が進むことを願って、今夜のZoom会議を開催します。

 

もう一つのネット会議は、上記の顔合わせ会が終わってから、全日本鍼灸学会宮城大会の懇親会の相談会です。

 

 

びっくりした採卵成績

<3月の休日診療>
3月20日(水・祝)朝8時30分~正午まで診療します。
3月24日(日)朝8時00分~正午まで診療します。
3月31日(日)午後3時~5時まで診療します。

17日(日)は学会会議のため休診になります。

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長らく不妊治療で来院されていた患者様の、初めての体外受精を控えての初めての採卵が最近ありました。

そも多嚢胞性卵巣気味の方で、卵巣予備能は高めだった筈ですが、その採卵成績にびっくりしました。

21個採卵し、15個をなかなかのグレードの胚盤胞で凍結されたそうでした。

通常、多嚢胞性卵巣気味の方はたくさん際らされても凍結まで至る卵が非常に少なくなる傾向があります。

過去の患者様には30個以上採卵されて、凍結できたのは1個とか2個などと言う方が多かったです。

卵巣過剰刺激症候群という、卵巣が腫れる事も多く、非常に体には負担がかかります。

良いグレードの胚盤胞が15個あれば、おそらくもう採卵しないで済むでしょう。

鍼灸とレーザーは良い効果があったようです。

修了証を作成しました

<3月の休日診療>
3月10日(日)午後2時~4時まで診療します。
3月20日(水・祝)朝8時30分~正午まで診療します。
3月24日(日)朝8時00分~正午まで診療します。
3月31日(日)午後3時~5時まで診療します。

3月3日(日)、17日(日)は休診になります。

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2月23日のオンライン不妊症セミナーでは、なんと福島県鍼灸師会会員外で60名超の申し込みがあり、しかも海外(日本人)からの参加がありました。

『ぜひ参加したことの証明として、修了証を作ってほしい』と依頼があり、頑張って作りました。しかも英語で。

英語圏で鍼灸院を開業されていて、もちろん英語はご堪能なのでしょう。

だから文面は作っていただきました。

今や全世界で鍼灸が医療として用いられていますが、経絡治療、経筋治療、奇経治療、トリガーポイント治療、中医学式、現代医学式、鍼灸には実に様々な流派があります。

これらすべての流派を日本式の細い鍼で繊細に治療する、この多様性が日本鍼灸の特性です。

ぜひこの修了証を掲げ、日本鍼灸を世界に広めてほしいと願っています。

申し込まれた海外の先生には、本日郵送でお送りしました。約15日で届くそうです。

喜んでいただけましたらうれしいです。

不妊症オンラインセミナー終了しました

2月もそろそろ終わりになります。

1年は早いものですね。

2月23日の天皇誕生日は、午前中診療し、午後からは当院からZoomをつかった不妊症のオンラインセミナーを開催しました。

なんと参加申し込みは60名超!

3時間超のセミナーで、3回予定のうち第1回。

しかし、開始からアーカイブ用に録画するはずが、、忘れてました(;^ω^)

3時間超講義で話し終わり、録画しなかったスタートから1時間をもう一回話し、録画しておいて編集して仕上げるという荒業に。

しかもどこまで話したか覚えておらず、多めに話して録画したので、合計で1人で5時間を話しました。

我ながらよくやりますな(^^♪

次回は夏に、子宮内膜症と多嚢胞性卵巣(PCO)を重点的にしたセミナーを開催します。

 

2月23日午後はオンライン不妊症セミナーを開催します

令和6年 2月の診療案内
https://sanpei89in.com/blog/?p=4207

2月23日(金・祝)は午前中診療いたします。

25日(日)はいわきサンシャインマラソンボランティア参加のため休診になります。

日曜診療は、原則前日までの予約をお願いいたします。
(日曜当日に電話いただき、私が電話に出れば当日予約でもOKです)
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2月23日は、午前中診療し、午後1時半から全国の鍼灸の先生を相手に不妊鍼灸のセミナーを主催します(^^♪

やっとこスライドが出来上がりました。

時間までの待ち受けは、このスライド。
zoomで皆さん参加するオンラインですが、このスライドのBGMは、東京ディズニーランドのメインエントランスのBGM。

心ウキウキするようなBGMを心がけました。

スライドのトップ。表紙は↓こちら。

わが治療院受付にあるフェルトのコウノトリです。

今回全国の鍼灸師が対象ですが、すでに50人以上参加申し込みがありました。

海外の鍼灸師の先生も参加申し込みがありました。

講義頑張りますよ~(^^♪

講演用スライド作成(実技動画編)

令和6年 2月の診療案内
https://sanpei89in.com/blog/?p=4207

2月18日(日)は午前中診療いたします。

25日(日)はいわきサンシャインマラソンボランティア参加のため休診になります。

日曜診療は、原則前日までの予約をお願いいたします。
(日曜当日に電話いただき、私が電話に出れば当日予約でもOKです)
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2月23日(金)は祝日ですが、午後からオンラインの不妊鍼灸セミナーの講師を務めます。

参加申込はおかげさまでだいぶ順調に増え、21日締め切りですが本日までに33名の申しこみがあります。

ここに福島県鍼灸師会の会員(無料)と、東北の鍼灸学校の先生方の招待参加がありますから、全体で50人を越えそうです。

実技はすでにビデオ撮りしたものを編集します。

ライブ感は少ないですが、オンライン専門の講習会の際はトラブル防止に便利です。

windows10付属のClipchampを使って字幕を付けたり編集しますが、非常に高機能でありがたいです。

ありがたいことに、いままでいろいろなところで講演させていただきました。

今までの講演歴や学会発表歴は下記にあります。
https://www.sanpei89in.com/tex/aisatu.html

今年5月は、仙台国際センター貸し切りで開催する第73回全日本鍼灸学会宮城大会での開会式直後のトップバッターとして、教育講演1『不妊鍼灸の特別演題入りとこれから』を講演させていただきます。
https://www.tohoku-kyoritz.jp/73jsam/

全日本鍼灸学会では、今や不妊鍼灸は人の集まる・参加者が増えるテーマだと取り上げらていますが、今から9年前に郡山市で第64回ふくしま大会でシンポジウムとして企画されるまでは、大会のテーマにそぐわないと敬遠されていたのです。

当時、ふくしま大会では私は大会事務局長を仰せつかり、早い段階から大会の企画を立案できる立場にいました。

そして不妊鍼灸を全日本鍼灸学会学術大会でシンポジウムとして特別演題入りさせることができました。

あれから9年。毎年の(全日本鍼灸学会)学術大会では人の集まるセッションとして不妊鍼灸が企画されるようになりました。

5月の第73回宮城大会では大会実行委員長を仰せつかりました。福島で耕し種を蒔いて、宮城大会では大きな樹になるよう、全60セッションのうち『難治性不妊』をテーマにいくつかのセッションを企画しました。

教育講演1
演題 不妊鍼灸の特別演題入りとこれから
講師 三瓶真一(三瓶鍼療院)
座長 益子勝良先生(鍼灸サロンLibera 福島県鍼灸師会学術部長)

シンポジウム1 司会 三瓶
座長 明生鍼灸院 副院長 木津正義先生
シンポジスト
菅沼亮太先生(福島医大生殖医療センター長)
本田(宇仁田)明奈先生(福島医大生殖医療センターカウンセラー)
松田尚香先生(厚仁病院生殖医療鍼灸ルーム長)

実技セミナー5
演題 男性不妊鍼灸実技
講師 伊佐治景悠先生(SR鍼灸グループ総院長)
座長 三瓶真一(三瓶鍼療院)

ランチョンセミナー
演題 生殖鍼灸から始まる鍼灸の可能性と未来(医師からの信頼を得るために)
講師 中村一徳先生(京都・中村第二針療所)
座長 松田尚香先生(厚仁病院生殖鍼灸ルーム長)

全60セッションある中で、難治性不妊をテーマに大会実行委員長の我儘を許していただき、これだけの企画を通させていただきました。

わが鍼灸師としての集大成です。

2月23日のオンライン不妊セミナーも自信をもって進めていきます。

 

21日日曜日は全日本鍼灸学会東北支部の研修でした

1月28日(日)は、前日までのご予約の方に限り、正午まで診療いたします。

令和6年 2月の診療案内
https://sanpei89in.com/blog/?p=4207
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1月になり今年初めての研修会は1月21日(日)郡山での全日本鍼灸学会東北支部の研修会でした。

しっかり研修して認定ポイントを貯めないと、学会の認定が更新できなくなるので必死です(;^ω^)

第1講座は福島医大・地域・家庭医療学講座の豊田先生が講師で、家庭医療について勉強しました。

会場は郡山の福島医療専門学校の鍼灸科学生もたくさん参加し、大賑わいでした。

第2,3講座は、関西医療大学の坂口俊二教授による、冷え性と鍼灸治療でした。

なかなかとらえどころのない冷え性。冷え性のある方女性のは、妊娠した場合優位に早産になりやすいというデータがあるようです。

また冷えの強い女性は、分娩時間も長くなるのだそうでした。そのデータも示されました。

安産には冷え性の改善も大切なようです。当院でも単なる冷え性と軽く扱わず、少しでも改善を試みるようにします。

研修が終わって白河に戻り、西那須野の髙橋先生夫妻とグリル銀座で夕食。

毎度のステーキ&ハンバーグですが、おいしかったです。

下記にリンクのある、習慣性流産の患者さんですが、その後も順調です。責任がありますから当院でも治療前後に経腹エコーで確認しますが、胎児心拍もしっかり見えています。

習慣性流産の患者さん