鍼灸の多様性(9月9日郡山市ツボ教室の講演要旨)

9月9日(土)に郡山市健康振興財団のご依頼で、郡山保健所にて一般市民を対象にした講演を行ってきます。

スライドで15分ほど講演し、その後、足の三里や合谷といった良く効く有名なツボを使った灸やパッチ針の体験を行います。

ツボは、本来は経穴(けいけつ)と呼び、体にある主に24本+2本(左右正経12経+任脈+督脈)の経脈の途中にある、線路で例えれば駅のようなものです。

線路では電車が行き交いますが、経脈では『気』が行き交い、滞りなく循環することで血や水の流れを保ち、体の機能を支えています。

何かの原因、、、ストレスや気象、感染症、疲労など、これは東洋医学では『邪』と呼び、ストレスであれば内邪(七情)、気象などであれば外邪(六気・六淫)などが経脈上の気の流れを阻害して疾病が起こると、古代の医学書である黄帝内経に書かれています。

この個々の疾病の症状から、変動した経脈の上にある経穴(ツボ)をハリや灸で刺激して、または湯液で治療するのが東洋医学です。

古臭い、胡散臭い?(汗)と思われるかもしれませんが鍼灸はもはや国際的な医療として世界中に認知されています。

WHOやNIH(アメリカの厚生省)がその効果も認めていますし、一昨年郡山で開催された第64回全日本鍼灸学会の第二日目には、日本の医療界の天皇・髙久文麿 日本医学会会長を交えて鍼灸の最新の知見について記者会見を行ったことは記憶に新しいところです。余談ながら、この第64回大会の大会事務局を当院が仰せつかったことは大変な名誉です。

鍼灸は、肩こりや腰痛などありふれた症状(common disease)ばかりが適応症ではなく、例えば難病である潰瘍性大腸炎(当院・勉強部屋http://www.sanpei89in.com/study/uc.html)や、脱毛症・円形脱毛症、不妊症などに治療を行えます。そして良い効果を得られるものがあります。

こうした、特別な疾患、症状は多くのところで免疫の異常が関係してきます。

鍼灸はある治療法を行うと、免疫の異常に対して効果を表すことがあります。

このような、ありふれた症状以外の、鍼灸の多様性を示しながら生涯現役・健康年齢を維持するような、セルフケアで対応できるツボの紹介をしたいと思います。

なお、私が会長をつとめる一般社団法人 福島県鍼灸師会で、年に2回あるマラソンボランティア治療奉仕は、災害時の避難所などでの治療奉仕を想定して行っています。

すでに6年も昔のことになった、東日本大震災に伴う原発事故での郡山市ビッグパレットでの避難者2500名に、わが鍼灸師会では3ヶ月もの長期にわたってボランティア治療を行い、厚生労働大臣から表彰状をいただきました。

災害時の医療奉仕は、究極の地域医療と定義できます。

各所に設置された避難所は、地域コミュニティの縮図ですし、医師や看護師、保険師など、医療の多職種が活躍されます。

こうした中で、有事の際は鍼灸の持つ多様性をもって県民のみなさまに奉仕できるよう、わが鍼灸師会では今後も医療教育を進めていきたいと思います。