「学会参加記」カテゴリーアーカイブ

当院の治療についてその2(福岡で講演してきた内容メモ)

(その2)

当院では首肩の凝りなどの、時には些細と感じるようでも体に現れている苦痛を治療することにより、たとえばホルモンの環境の改善を目指します。これにより自然治癒力や免疫の調整ができると考えています。

また妊娠しにくい、妊娠しても原因不明の流産を繰り返す、といった現象には着床や子宮の改善を目指し、三陰交という足首にあるツボと箕門や陰胞という太ももにあるツボを使い鍼を行います。

妊娠せずに繰り返し月経が起きているという事は、体には免疫的に妊娠しにくい、着床しにくいなどの要因が起きてきます。
この治療には腰部の凝りを治療することと、上記の鍼が効果があります。
※参考 → 原因不明不妊について考える(子宮内膜症編)

繰り返す月経により、子宮内膜症という病気が多くなります。自覚はなくとも、軽症のものを含めると、当院にラインされる方には大変多いと感じています。

子宮内膜症の主な症状は、『続発性の月経痛』と不妊です。
続発性の月経痛とは、初潮の頃はひどくなかった月経痛が、例えば高校を卒業してからとか、30歳になってからひどくなったとか、だんだんと悪くなってきたものを言います。
これらの症状を持った方に子宮内膜症の方は多くいらっしゃいます。

子宮内膜症は進むと卵巣チョコレート嚢腫などがあり、これも不妊の原因になりますが、初期のころの腹水の免疫異常が問題になってきます。

下記は子宮内膜症の腹水がもたらす不妊の原因の主な研究です。

子宮内膜症の発症は妊娠出産回数と密接な関係があります。
一度も出産していない方はそれだけ月経の回数も多く経験していて、それが原因になると考えられています。
下記は東大医学部産婦人科元教授の堤治先生著書の『生殖医療のすべて』からのデータで、すでに子宮内膜症と診断された方から、初潮からの年齢と妊娠回数から発症率を調べたものです。

赤丸は、例えば13歳で初潮があり、1回も出産しない35歳の方の場合、と示してみました。いかに高率で子宮内膜症に罹患しやすいかがわかることと思います。しかも軽症ほど腹腔の免疫異常が起きやすいのです。

子宮内膜症について鍼灸がどれほど効果があるかを示すデータや研究はありませんが、月経痛が改善することと、自然に妊娠される方が増えることから、なんらかの効果があると考えます。

また最近話題になる卵子の老化について、卵巣機能改善については陰部神経刺鍼法に通電を加えた治療法で良い効果がありますが、当院では腹部にレーザーを行っています。

当院では4台あるベッドですべてレーザー治療ができるよう、上記のレーザー治療機を備えています。

卵巣内で成長していく卵胞のまわりには非常に細かい血管が多数あります。
この血管が老化により減少したり、血行が悪化していくと、発育卵胞に十分な栄養が行きにくくなる、卵子の老化の原因の一つであると日本の卵子研究の第一人者・東北大学農学部の佐藤英明教授がニュートン2012年10月号にて書いておられます。

低反応レーザーを使うと、卵巣内に新生血管ができることは、『不妊診療のための卵子学』にレーザー医療の世界的権威である大城クリニック院長の大城俊夫先生が書かれています。

陰部神経刺鍼により、卵巣の血行が改善する可能性については、日本の不妊鍼灸の権威・明生鍼灸院(名古屋)の学会発表などから推測でき、当院でも明生鍼灸院の直接の指導により、この治療を取り入れて行っています。

新生血管ができて、しかも血行改善ができるレーザー+鍼灸は大変良い効果があり、40歳代半ば近くの方でもこれまで体外受精などでよい卵が出来ず、また採卵できなかった方などが大きく改善されています。

このような効果は、一回ごとの治療の積み重ねであり、周期ごとに完結する西洋医学とは違うところであり、明確に患者さんに説明しなければ効果が得られないうちに脱落する、と説明しました。

(その3につづく)

当院の治療についてその1(福岡で講演してきた内容メモ)

10月10日の、福岡日帰り講演の内容を書きます。

当院の治療の基本的な考え方、また女性不妊治療での骨格となる部分です。

写真右は、生後15日目の私。中の写真上段右は私の母:三瓶美恵子(故人)、抱っこされているのが弟、その左は父:三瓶悌一(故人)、下段右は祖母:三瓶ノブエ、抱っこされているのが私) 写真左は、小学校入学の時の私。三瓶治療院の看板前にて。

当院の前身となる『三瓶マッサージ』は、昭和30年代に福島県甲子温泉に温泉マッサージ業として開業しました。

当初から祖母が視覚障害のある従業員を5~8名雇用しての温泉マッサージ業を営業し、後にマッサージ師であった私の父が鍼灸師を目指して神奈川の鍼灸専門学校に入学し、鍼灸師となります。

温泉マッサージ院と並行し、祖母は白河市に鍼灸マッサージ院(写真左:三瓶治療院)を開業し、すでに父より早く鍼灸師となっていた母の弟に治療を任せていました。

温泉マッサージは、鍼灸とは違い純粋な医療ではなく、慰安業と言ってよいと思います。現在のリラクゼーションでしょうか。
温泉に来てお湯につかり、のんびりしておいしいごちそうを食べ、凝っているところ、疲れているところを揉んでもらって英気を養う、というような感じです。

父は盲目のマッサージ師上がりの鍼灸師でしたから、お客さん(温泉マッサージ業では患者さんと言いません)の全身の凝りや疲れを揉みながら把握し揉み解す、という施術行為からそのまま後年の鍼灸治療に発展していったようでした。

マッサージは術後の爽快感があります。
また凝っているところ、疲れているところのマッサージは実に心地よいものです。

日本式の鍼は毛髪のような細い針を使います。
これも凝っているところに刺入すると心地よい感覚があります。

心地よい刺激・・・
日本式の鍼灸治療の効果について、スウェーデン・カロリンスカ研究所で鍼灸を研究しているT.Lundeberg博士は、『日本式の鍼は、(膝痛治療で)脳の報酬系を賦活し、効果を現している可能性がある』と2006年に京都で開催された国際学会で講演されました。

スウェーデンのカロリンスカ研究所とは、ノーベル賞医学生理部門の選考委員会がある世界最大の医科大学です。

心地よい、気持ち良いという刺激(脳への報酬)があると、ドーパミンやセロトニンといった体に良い物質が脳で生成されて、痛みを和らげたりする、というものです。

当院では、不妊治療だけではなく、腰痛や肩こり、また胃の痛みなどの内科的疾患の鍼灸治療でも、鍼灸の効果はこの報酬系の強い関与があると考えます。

女性不妊については、下記の視床(間脳)~脳下垂体~卵巣(卵胞の成長・排卵)の負のフィードバックの改善に、鍼灸による報酬系の関与が関係していると考えます。

不妊の患者さんに関わらず、どこかにストレスがあると、たいてい首や肩の凝りなどを持っています。
この凝りに対して日本式の丁寧な、優しい鍼を行うことにより、報酬系が刺激され、たとえばドーパミンなどが放出されると考えます。

ドーパミンは排卵を抑制するプロラクチンに拮抗(対抗)します。患者さんの中には週に一回、たいていは土曜日にテルロンやカバサールといったドーパミン作動薬を服用している方もいらっしゃるでしょう。

鍼灸で凝りや些細な不調を治療すると、こうしたホルモンの分泌に良い影響が得られると考えます。

(その2に続く)

当院の治療についてその1(福岡で講演してきた内容メモ)

10月10日の、福岡日帰り講演の内容を書きます。

当院の治療の基本的な考え方、また女性不妊治療での骨格となる部分です。

写真右は、生後15日目の私。中の写真上段右は私の母:三瓶美恵子(故人)、抱っこされているのが弟、その左は父:三瓶悌一(故人)、下段右は祖母:三瓶ノブエ、抱っこされているのが私) 写真左は、小学校入学の時の私。三瓶治療院の看板前にて。

当院の前身となる『三瓶マッサージ』は、昭和30年代に福島県甲子温泉に温泉マッサージ業として開業しました。

当初から祖母が視覚障害のある従業員を5~8名雇用しての温泉マッサージ業を営業し、後にマッサージ師であった私の父が鍼灸師を目指して神奈川の鍼灸専門学校に入学し、鍼灸師となります。

温泉マッサージ院と並行し、祖母は白河市に鍼灸マッサージ院(写真左:三瓶治療院)を開業し、すでに父より早く鍼灸師となっていた母の弟に治療を任せていました。

温泉マッサージは、鍼灸とは違い純粋な医療ではなく、慰安業と言ってよいと思います。現在のリラクゼーションでしょうか。
温泉に来てお湯につかり、のんびりしておいしいごちそうを食べ、凝っているところ、疲れているところを揉んでもらって英気を養う、というような感じです。

父は盲目のマッサージ師上がりの鍼灸師でしたから、お客さん(温泉マッサージ業では患者さんと言いません)の全身の凝りや疲れを揉みながら把握し揉み解す、という施術行為からそのまま後年の鍼灸治療に発展していったようでした。

マッサージは術後の爽快感があります。
また凝っているところ、疲れているところのマッサージは実に心地よいものです。

日本式の鍼は毛髪のような細い針を使います。
これも凝っているところに刺入すると心地よい感覚があります。

心地よい刺激・・・
日本式の鍼灸治療の効果について、スウェーデン・カロリンスカ研究所で鍼灸を研究しているT.Lundeberg博士は、『日本式の鍼は、(膝痛治療で)脳の報酬系を賦活し、効果を現している可能性がある』と2006年に京都で開催された国際学会で講演されました。

スウェーデンのカロリンスカ研究所とは、ノーベル賞医学生理部門の選考委員会がある世界最大の医科大学です。

心地よい、気持ち良いという刺激(脳への報酬)があると、ドーパミンやセロトニンといった体に良い物質が脳で生成されて、痛みを和らげたりする、というものです。

当院では、不妊治療だけではなく、腰痛や肩こり、また胃の痛みなどの内科的疾患の鍼灸治療でも、鍼灸の効果はこの報酬系の強い関与があると考えます。

女性不妊については、下記の視床(間脳)~脳下垂体~卵巣(卵胞の成長・排卵)の負のフィードバックの改善に、鍼灸による報酬系の関与が関係していると考えます。

不妊の患者さんに関わらず、どこかにストレスがあると、たいてい首や肩の凝りなどを持っています。
この凝りに対して日本式の丁寧な、優しい鍼を行うことにより、報酬系が刺激され、たとえばドーパミンなどが放出されると考えます。

ドーパミンは排卵を抑制するプロラクチンに拮抗(対抗)します。患者さんの中には週に一回、たいていは土曜日にテルロンやカバサールといったドーパミン作動薬を服用している方もいらっしゃるでしょう。

鍼灸で凝りや些細な不調を治療すると、こうしたホルモンの分泌に良い影響が得られると考えます。

(その2に続く)

福岡で講演してきました(不妊治療のススメ)

10月10日は、福岡で開催された第12回日本鍼灸師会全国大会福岡大会の青年委員会講座で講演をさせていただきました。

私も日本鍼灸師会の青年部会時代から委員を12年やらせていただき、今でも青年部のOBと強く自覚しています。
かわいい弟、妹たちへの鍼灸師としてやりがいのある分野を提示させていただく内容としました。

前日は娘の婚礼があり、すべて終了してから東京へ移動。
学会当日は京浜東北線の始発に乗り、浜松町からのモノレールも始発。
飛行機はJALの一番機。

窓から見える富士山はまさに足元!
いつも大阪に行くときのルートですが、こんなに近くを飛ぶことは初めてでした。

会場に着くと懐かしい方や、おなじみの方。
左から青森県鍼灸師会の竹田先生(総務部長)、橋本先生(会長)、京都府鍼灸師会の山村先生。
山村先生とは、日本鍼灸師会青年部会時代から、ずっと青年部活動で一緒でした。お変わりなく、安心しました。

10時半から正午までの講義時間でした。
授かることへのお手伝いができることは、鍼灸師として一生の喜びになります。
やりがいのある分野の紹介と、ちょっとだけ当院の治療を紹介させていただきました。

お話しした内容は、次回以降に書いていたいと思います。

11月27日(日)には、『社会に貢献する不妊治療』と題して、盛岡で開催される全日本鍼灸学会東北支部B講座で講義させていただきます。

 

第50回東北鍼灸学会が開催されました

9月18日(日)、19日(月・祝)の二日間にわたり、第50回東北鍼灸学会学術大会福島大会がわが福島県鍼灸師会の担当で開催されました。

学会頭は、福島県鍼灸師会会長の中沢良平先生(郡山市・一寸法師ハリ治療院
学会副会頭は、同副会長の佐藤今一先生(矢吹町・あけぼの鍼灸院
私(三瓶)は同じく鍼灸師会副会長でしたので、大会実行委員長を仰せつかり、準備期間1年を掛け、盛大な大会となりました。

特別講演1は、福島県立医科大学付属病院 性差医療センター部長の小宮先生をお迎えし、私は光栄なことに座長をさせていただきました。座長というか、役員の役得としてご講演の打ち合わせ時間に、小宮先生には日常診療での様々な疑問点、特に不妊、多嚢胞性卵巣についてのいつも持っていた疑問点についていろいろご教示を頂きました。

特別講演2は、同じく県立医科大学会津医療センター附属病院副院長 漢方医学講座教授の三潴忠道先生にお願いいたしました。座長には県鍼灸師会の中沢会長が務められました。
会津医療センターでの漢方診療の実際、また国内初となる公立医科大学での鍼灸師の公費による研修制度は前期2年後期3年の研修医と全く同じシラバスで、これからの日本鍼灸のあり方を強く提言していただきました。

月曜日祝日の市民公開講座では、東洋医学の知恵を込めた『経絡ストレッチ』を、帝京大学医療技術学部スポーツ医療学科非常勤講師である朝日山一男先生にお願いし、座長はもともと朝日山先生と親交のあるいわき市・たけのこ鍼灸館の永山剛士先生にお願いしました。

ほか、アスリートの鍼灸による緊急処置では、JOC日本オリンピック委員会医科学強化スタッフである大高茂先生による講演で、鍼灸サロンLiberaの益子勝良先生

体幹・体の捻じれと経絡の概念を関連付けたダイナミックロト・セラピーでは創始者の溝口哲哉先生に3時間半にわたる講演をお願いし、県鍼灸師会青年委員長・訪問鍼灸 鍼龍院長の関根美智先生に座長を務めていただきました。

通常の学会発表にあたるポスター展示・発表では、いわき市の永山剛士先生のほか、一寸法師ハリ治療院の太田友理香先生が福島県代表として発表されました。司会・座長はいわき市・しゅう鍼灸院の柏原修一先生が務めました。

東北各県青年部の企画では、2020年開催東京オリンピックを視野に入れたスポーツ鍼灸のワークショップを行い、講師には呉竹鍼灸臨床研究所所長の古屋英治先生、座長は福島県立盲学校教員の矢吹淳先生にお願いいたしました。

昨年は第64回全日本鍼灸学会の準備や運営を2年がかりで。今年は東北鍼灸学会を1年がかりで。
この3年はホントにバタバタしております。

学会の写真が集まりましたら、紹介いたします。

学会へ参加しました

6月10日(金)~12日(日)まで、札幌で開催された全日本鍼灸学会へ参加しました。

当院からは私のほか和樹先生、また訪問鍼灸・鍼龍の関根先生が一緒に仙台空港から空路で参加しました。

会場前で いわき市 しゅう鍼灸院の柏原先生に撮影していただきました

初日は発表するポスターを貼りに会場へ入ります。
昨年開催し、当院が事務局を担当した第64回全日本鍼灸学会(郡山開催)を成功させるためのワークショップについて、発表してきました。

発表というよりは、漫才に近いものだったかと。。

来年は東京なので、ガツンと一発、当院の診療や成績を発表します!

 

 

 

 

第11回日鍼会大会神奈川大会へ参加しました

秋冬の学会研修シーズン中盤戦となっておりまして、この週末は横浜で開催された第11回日本鍼灸師会全国大会神奈川大会へ参加しました。

会場はみなとみらいのパシフィコ横浜。

の太田先生(一寸法師ハリ治療院)と新白河から落ち合い、一路横浜へ。

開会式

公益社団法人日本鍼灸師会も今年で創立65周年という事で、記念式典も行い、功労のあった会員への表彰もありました。実は私も含め、福島県や全国から大勢の先生の表彰がありました。

受賞者の代表で、中沢先生(福島県鍼灸師会会長・一寸法師ハリ治療院)が授与されました。

代表授与としての謝辞は、中沢先生より。
全日本鍼灸学会会長、日本医師会会長などの祝辞もあり、厳かに式典が執り行われました。

 

災害医療における鍼灸師の役割

初日は災害医療における鍼灸師の役割、と題しての講演を聴講しました。
講師はMDAT医師の小井土雄一医師と、わが師会の中沢会長でした。

マリンタワーからの横浜の夜景

懇親会までの間、マリンタワーに上りました。
夜景が見事です。

懇親会場は、横浜港のディナークルーズでした。

写真右下に移っている小柄な船ですが、実は大型クルーザーのマリーンルージュ号の船上となります。

マリーンルージュ号で記念撮影

全国から参加した顔なじみの先生方と記念撮影(^^)/

のんびり横浜港を一周しましたが、これが風が強い強い・・・

二次会は馬車道のピアノバーに行きました。

馬車道のピアノバーにて

映画『ゴースト ニューヨークの幻』のアンチェインド メロディーや、wish upon a star(星に願いを)、など懐かしい曲が連発で楽しくも安らぐ夜でした。

いわき市・しゅう鍼灸院の柏原先生の発表

翌日は不妊症の講座で、せりえ鍼灸室の小井土善彦先生、辻内敬子先生の講義を聴き、その後一般口演発表を聴きました。

いわき市のしゅう鍼灸院の柏原先生もすぐれた発表をされました。

柏原先生

柏原先生、大変お疲れ様でした。

福井市 久保鍼灸院の久保先生夫妻

学会に行くと懐かしい先生に再会できるのも大きな楽しみです。

いつもお世話になっている福井の久保先生夫妻にお会いしました。
変わらぬ笑顔とご厚情に感謝感謝です。

福島の皆様、和歌山の会長先生と

マリーンルージュ号を背景に、和歌山県鍼灸師会・萩野会長、福島からの太田先生、関根先生、柏原先生と。

東北鍼灸学会に参加しました

9月5日(土)、6日(日)の二日間は、治療室を息子に任せて第49回となる東北鍼灸学会仙台大会に参加してきました。

鍼灸師にとって、学会参加や研修会は寿司屋の仕入れと同じです。
常に新鮮な知識、技術を仕入れませんと、良い治療は提供できません。

毎年開催し49回続いている地方の学会とは、本当に大したものです。先人に感謝いたします。

一般口演発表で、福島県代表はいわき市のしゅう鍼灸院・柏原修一先生でした。私は座長をやらせていただきました。

いわき市・しゅう鍼灸院 柏原先生『一回の治療で焼失した右腰下肢のしびれ』写真提供は太田整形外科クリニックの白井和也先生
私は座長を務めさせていただきました 写真提供は一寸法師ハリ治療院 中沢良平先生

紺色一色の地味なスライドから、最近はちょっぴりカラフルになり、時代も変わったな~と実感いたしました。

実技供覧では、同じく福島県から、郡山市・はり灸 接骨 快生堂の鈴木暢弘先生から『障がい者の鍼灸治療』として、先天性疾患を持つ障がい者の方の腰痛治療について披露されました。

左は実技供覧の鈴木先生。ここでも座長をさせていただきました 写真提供は一寸法師ハリ治療院 中沢良平先生

鈴木先生の実技供覧でも座長をさせていただきました。

一日目のプログラムを終え、懇親会へ。懇親会の写真はありませんが、続いて福島県からの参加の皆様で二次会へ!

二次会スタート前でもこのノリです(;^ω^)

海の幸を堪能してきました!

この日はこれで終了しました。

大会二日目は、特別講演で小児鍼のお話でした。
講師は大師流小児鍼の谷岡賢徳先生でした。

昨日から参加されていた福島県鍼灸師会会長の中沢良平先生(一寸法師ハリ治療院)は、郡山の福島医療専門学校での教育編成委員会の会議があり、朝からお帰りになられました。お忙しいです(;^ω^)

小児鍼の名門 大師流小児鍼 谷岡先生 会場はぎゅう詰め!

いかに子供を泣かせないで効果的な治療を行うか、また子供へのきわめて軽い刺激を、大人への治療に用いる考え方などをお話しいただきました。

この後は学会総会で、これにて49回大会も終了となります。

この後は公益社団法人宮城県鍼灸師会創立65周年記念講演と祝賀会に参加してきました。

記念講演は脳科学者の茂木健一郎先生でした。
生活のスタイルやものの考え方、子供ではほめ方によって脳内にセロトニンを増やすことができる、とのことです。

セロトニンは体内に必要な生理活性物質で、『幸せホルモン』とも言われています。脳の活発さや前向きな思想などに関与しています。鍼灸の効果の一つに、セロトニンの分泌増加があるともいわれています。

テレビにもよく出演する脳科学者というだけあって、会場は超満員でした。

その後、夕方まで時間をつぶし、宮城県鍼灸師会創立65周年記念祝賀会。スペイン料理をいただきながら、お隣の席の宮城県鍼灸師会の樋口先生にいろいろなお話を伺ってきました。

帰りはワインで酔いながらも新幹線で本を久しぶりに読みました。

二冊とも福島県鍼灸師会会長の中沢先生のおすすめの本。

葛西龍樹先生の『医療大転換』と、堤未果さんの『沈みゆく大国 アメリカ』。

しか~し、ワインで酔っ払って寝てしまったのでした!