卵の質の改善(カナケンセミナー覚え書き) その2

体の状態を改善し、また栄養の状態を良くして、次はその栄養や改善したホルモンの状態を成長していく卵子にどうリレーするか、の話になります。

原子卵胞から成長していった卵子は、排卵前3ヶ月より胞状卵胞となります。このあたりでは、ホルモンでは排卵するためのLHホルモンの刺激により成長し、受精した後に卵割~成長へ必要な栄養をためていきます。

卵巣にはたくさんの細かい血管があり、LHサージの時にその刺激を血液で伝え、またそれ以前1年くらい前からすこしずつ栄養を卵子は蓄えていきます。

特定のツボへ特定の刺激を加えると、交感神経の抑制を得られ、卵巣の血流が改善することは、いくつか前のブログ投稿で書いた通りです。

この、卵巣などの特定の臓器の血流を改善する(血流を増加させる)ことは、鍼灸が得意なところです。

※以降、カラーアトラス 不妊診療のための卵子学 より

上は排卵直前の成熟卵胞ですが、卵胞壁から卵子顆粒膜細胞へ血管が出来ています。ここまで運んできた栄養やホルモンは、さらに微小な循環で卵子に供給されます。

顆粒膜細胞の最も内側(卵子側)にある放射冠細胞の先はTZPと呼ばれる先端が卵子の透明体に入り込んでいます。

 

TZPと卵子表面は、GapJunction(ギャップジャンクション)と呼ばれる一種の突起でつながれていて、ここから栄養やホルモンが卵子に入り込んでいきます。

一節には卵子内のミトコンドリアはこの近辺まで近づき、糖質などの栄養を確保するというお話でした。

※日本IVF学会前理事長 森本義晴先生から直接お聞きしたお話しです。

森本先生はIVFなんば、IVF大阪、HORACグランフロント大阪クリニックの3院を合わせると世界最大の生殖医療専門クリニックとなるIVFジャパンの理事長をされていて、ミトコンドリア自己移植による生殖医療の研究をされていますが、鍼灸の可能性には大変な期待を持たれています。

下の写真は、2年前に開催された第64回全日本鍼灸学会(郡山開催)の懇親会の時のものですが、鍼灸の学会に来ていただいて不妊症と鍼灸についてご講演いただいた事は大変良い思い出です。

第64回全日本鍼灸学会で森本義晴先生と

卵の質の改善(カナケンセミナー覚え書き) その1

8月27日に依頼されている、カナケンセミナーの講義の覚え書きを少々・・・

今回は8月6日に行った基礎の内容ではなく、体外受精などを行う患者さんのための、応用編・卵の質の改善についてが主な内容です。

キーワードは、
ズバリ、、、、こだわりの卵!

食べる卵の話ですが、妊活に向いた良い卵の質を目指す話に良く通じるものです。

スーパーで売っている、特売の客引き用の目玉となる安売りの卵は、下記の特徴があります。

  1. 明かりをつけたり消したりして人為的に昼夜数を多くして排卵数を増した卵
  2. エサは適当に安いもの。卵黄の黄身が鮮やかな黄色になる着色剤入り(見た目は黄身が黄色鮮やかで美味しそう)
  3. 狭いゲージで全く運動せず、日光にも当たらない
  4. 病気にならぬよう、抗生物質漬け

簡単には、これを逆にしてあげれば『こだわりの卵』になるわけです。

すなわち・・・下記のようにすれば良いのです。

  1. 十分な睡眠時間、良質な睡眠により、間脳(視床)~脳下垂体~卵巣の円滑なホルモンの働きをつくる
  2. バランスの良い食事、適度な自然食志向を目指し、トランス脂肪酸食・ジャンクフードを食べない
  3. 適度な運動を行い日光に当たる
  4. 適度な免疫により、病気になりにくい・風邪などひきにくい体質にする

1、4などは、鍼灸がとても良い働きがあります。

2、3などは進んでご夫妻で励んでいただけると鍼灸も効果が表れやすいです。

続いて、良い栄養や改善したホルモンの状態をどう卵巣や卵にリレーするかは、次の投稿にて!

親類でお盆のBBQ

今年はお盆の後半は天気も悪く、涼しすぎる陽気です。

例年のごとく、嫁さんの実家で兄弟が集まり、親睦を兼ねてBBQをやりました。

義兄弟夫妻のほか、甥っ子姪っ子、その子供たちやら・・・
今年は大人数となりました。

この建物は、嫁さんの祖父さんの代から養蚕をやっていて、蚕様を飼育していた小屋になります。

結婚した当初は、時期になると私も手伝いに行きました。

養蚕も、価格では太刀打ちできない中国産にとって代わり、今はブランドの『天栄ネギ』を栽培して、大量に出荷しています。

古代鍼

8月6日の鍼灸師会女子会講習会に参加された、いわき市の宏和堂治療院の渡邊敏宏先生より、『鍼灸師会会長就任のお祝いに』と、手作りの古代鍼をいただきました。

銀の無垢材で手作り!
渡邊先生は前職が歯科技工士だったそうで、自分で使う『刺さない鍼』は手製なんだそうです。

お金を出しても買えるものではなく、大切に使わせていただいております。

渡邊先生は、中国の医科大学の客員教授もつとめられており、年に何回も中国の大学で教鞭を執られております。

頂いたハリは体に刺入して使うものではなく、皮膚にちょっとだけ接触させて気の流れを調整して治療に用いるものです。

刺さない鍼といえば、スタッフの美智ちゃんが書いているブログで、子供用の刺さない鍼を紹介しています。
なお、受付嬢・・・と毎回彼女は自己紹介してますが、美智ちゃんは鍼灸師・柔道整復師です(;^ω^)
もちろん、診療業務もしております。

これは、、、、名前は、、、(;^ω^)

なんと!

“かなにゃん”・・・(爆)

カナケンというメーカーさんの営業さんで当院担当のKさんが売り込んでましたので、買いました!
これも刺さない、気を調整する鍼です。

 

カルテ整理

日曜日の鍼灸師会の女子会での研修会では、当院での過去の不妊症治療で来院された患者さんの400名弱のデータを紹介しました。

自然に妊娠された方、人工授精や体外受精をされて妊娠された方、あまり芳しい効果が得られなかった方など、数字で提示させていただきました。

すでに昨年のことでしたが、このデータを得るためには多数のカルテを出して、選別していき、まとめていきます。
もっとも、パソコンでエクセルに分けて行って、あとでグラフ化すると面倒な計算もなく、大変助かります。

一人一人の治療でも積み重なっていくと、効果のあった治療や、難航する患者さんの像がわかってきます。

福島県鍼灸師会 鍼灸女子委員会(女子会)研修

昨日、8月6日は午後2時より、わが鍼灸師会の女子会の研修会で3時間ほど講義してきました。

新しい生命を授かるお手伝い。
鍼灸による不妊治療、妊活治療のお話でした。

女子会と言えど、今回は男性鍼灸師・会員の参加希望も多く、男女共学となりました。

不妊症とは?との疫学から基礎知識、診察の進め方、患者さんへの説明の仕方・・・

簡単ですが、基本となる刺鍼術2つを紹介させていただきました。

体性自律神経反射による卵巣血流の改善

今月2回ある講義の資料を時間をみて作っています。

今度の日曜日は、不妊症の総論と基礎編で、主に自然妊娠に対してのお話になります。

これはこれで、基礎編とは言えなかなか範囲も広く難航しそうな(^_^;)

上の写真は第61回日本自律神経学会の特別講演5のもので、内田さえ先生の資料の一部です。

卵巣は特に交感神経に支配され、特定の刺激により血流が改善する、と言うものです。

鍼灸の治療点、刺激法もこれに準拠すると良い効果が得られ、質の良い卵作りの鍼灸治療のヒントになります。

この資料が使われるのは、27日のカナケンセミナーの予定です。

カナケンセミナーでは、体外受精などに関しての鍼灸の話を準備しております。

良い卵、良い子宮環境を目指すためには、より良い体作りが必要で、基礎編ではその話をしたいと思っています。

朝の散歩

毎朝、6時前後に起床して、ワンコの散歩に行っています。

今朝も起きたら・・・小雨模様。
ユキカゼは散歩に行く気まんまんなので、まぁ、とりあえず行きましょうか。。

往復10分ちょいの、ほんのちょっとの散歩ですが、朝は涼しくて気持ちいいです。

帰り道、通りすがりの青のインプレッサが背後から小さくプッ!とクラクションを鳴らしてくれました。

中学校後輩のG君のようでした。

行ってらっしゃ~い(^^)/

今日はスクーターで職場に出勤したので、昼は自分の散歩でもしましょうか(スクーターで)