鍼灸は、男性不妊でも思いがけない効果を現す時があります。
下記は、明後日7月10日の香川県鍼灸師会のリモート講習会でお示しするスライドですが、、、
当院で最高齢になる45歳でご出産した方の、夫の精液初見の推移です。
片側を精巣内精子回収(TESE)を行って体外受精を行っていた方です。
ところがTESEで凍結保存していた精子を融解すると、非常に生存率か低くまた質も悪いために、射精精子のなかにある非常に少ない精子を使って顕微授精していました。
当初は奥様だけ鍼灸を行っていて、のちに射精精子の質を改善すれば結果が良くなることを考え、スライド画像中の黄色い縦線のときから鍼灸を開始しました。
鍼灸開始前は、全視野で3個~67個程度の精子が、半年の鍼灸治療でWHOの精液最低基準にわずかに届かない1310万個まで増えました。
これにはびっくりしました。
ちょうど、前の記事で書いた40代の男性不妊の動画と同等の改善度だと思います。
また奥様の治療開始後は、年齢が高くなってきているにもかかわらず受精率が高くなってきました。
鍼灸開始直後の採卵では受精率は45%、それが72~60%へ改善しています。
これも鍼灸の効果なのでしょう。