もう10年も前の話です。
当院に置いてある妊活のフリーペーパー『ジネコ』に、当院でも執筆したことがありました。
Q&A形式の記事で、当院では『変性卵しか採卵できないのに、ピルを服用して卵巣機能が悪化しないか?』に対しての問いでした。
この内容は当院の古いブログに書いてあります。
https://sanpei89.rakusaba.jp/diary/diary.cgi?no=1005
変性卵は、採卵した際に採卵針などで外膜を壊してしまったとか直接卵子の老化を示す状態ではないようです。
またピルの連用も、現在は約半年間180日連続で使用できる、ヤーズ・フレックスなどがあります。
10年前の当時は21日服用+7日間の偽薬(休薬)というものが主流で、休薬期間をなくくして連続服用するとAMH(抗ミューラー管ホルモン)が低下する=卵巣機能・予備能が低下する、といった問題があったようです。
ピルについても、自然な排卵~月経を起こさないことから=悪というイメージがありますが、必要な方には非常に良いもので、もし私の家族が必要に迫られたら、躊躇しないで勧めます。
昨年はピルを長期服用していて、結婚後妊娠を希望されて鍼灸に来院した方が数名いましたが、ピルを中止して鍼灸を行ったらスムーズに妊娠された方が何人かいました。
中止すれば元通りの妊孕性=妊娠力が戻るようです。
ピルが必要な理由とは、長期的には月経痛がひどくて日常生活に差し支えるとか、PMS(月経前症候群)がきついとか、卵巣機能の温存でしょう。
鍼灸は月経痛に非常に効果があり、PMSにも効果があります。また卵巣機能の改善にも効果があります。
ピル中止後の妊活には、鍼灸も一緒に行うと非常に良いです。