診療ガイドラインへの鍼灸治療の記載について

いつも拙文にお付き合いくださいまして、ありがとうございます。

6月は一切の日曜日が学会と重要会議で埋まっております。ブログが疎かになっておりますがお許しください。

6月3,4の土日は、所属している全日本鍼灸学会の研修で盛岡に行ってきました。

研修のテーマは、『頭痛』です。頭痛のように、固有の疾患などは推奨する標準治療から、あまり効果のない、薦められない治療まで記載している『診療ガイドライン』があります。

https://www.jhsnet.net/pdf/guideline_2021.pdf

頭痛にも診療ガイドラインがあり、日本頭痛学会で出版された頭痛診療ガイドライン2021には、『鍼』のキーワードが31回記載していて、特に片頭痛の治療では急性期・予防効果とも推奨度Bとなっています。

つまり、『鍼を勧めます』ということです。

トリプタンはいくつかの種類と薬剤名では様々なものがありますが、これを使えない頭痛の治療には、特に鍼治療は推奨できる、というものです。

また先週は、顔面神経麻痺のオンライン研修を平日夜に2日連続で受講しました。

顔面神経学会でも診療ガイドラインを出していますが、鍼治療は推奨度Cで、弱い推奨となっています。

約6割は自然に治る顔面神経麻痺ですが、鍼治療は後遺症を防止する効果があります。こうした点が評価されたのでしょう。

本日は、午後から神戸で開催される第72回全日本鍼灸学会へ参加します。明日土曜日の診療は、私の患者さんについてはすべてカルテの記載通りに副院長が診療しますので、ご安心して来院ください。

この学会は、来年5月に仙台で第73回全日本鍼灸学会として仙台国際センターを会場に、3日間開催されます。この学会で、私は大会実行委員長を務めます。

大会会頭は東北大の高山教授です。大会プロモーションビデオが出来上がりましたのでご覧ください。