禁欲日数と精液所見

当院では、妊活・不妊治療にいらっしゃる患者さんの、初めての問診の時に、問診表を使います。

自然妊娠、人工授精、体外受精と問わず、妊娠に成功し赤ちゃんを迎えることができる方に共通する質問項目があります。

それは、1周期当たりの性交の回数です。

当院に訪れる方で一番多い回答は、1周期あたり2~3回でした。

これが5回以上と回答するご夫婦に、妊娠される方が非常に多い印象があります。

性交の回数は自然妊娠にすぐ直結しますが、人工授精や体外受精においても、成功の回数の多いご夫婦に、その今受けている治療の成功率も関連します。

考えられる理由としては、

  1. 性交回数が多い=射精回数が多い=常に新鮮な精子が作られ、受精率が高まる。
    参考 http://maleinfertility.jp/blog/?p=2036
  2. 精漿に含まれるサイトカイン(免疫に関係する化学物質)が精子と一緒に子宮に頻繁に入り込むことにより、着床しやすい子宮内膜の状態になる。
    参考:着床のメカニズム 産科と婦人科2003年10号(1)1295 診断と治療社  ISSN 0386-9792

以上が挙げられます。

例えば、体外受精を行っているカップルなど、、今更性交など・・・と思われる方も多いと思います。

しかし、自然な夫婦生活は大変重要なのです。

理由の2.については、免疫の関係する話でなかなか複雑ですが、後日書いてみたいと思います。