会津医療センター漢方医学講座開講記念会津漢方研究会での研修の翌日は、一泊した会津若松から福島市に向かいました。
紅葉のすっかり終わった土湯峠を越えて福島市入りして、午後から90分の講演をしてきました。
私の前には福島医療専門学校教員の千木良先生、後にはオリンピック選手や有名俳優のトレーナーとして活躍している大高先生のスポーツトレーナーの講義でした。
現在、子宝になかなか恵まれないカップルは、7組に1組とか、6組に1組とか言われています。
当院では先代から特に不妊症治療を行っておりました。
当院では自然妊娠だけではなく、体外授精などARTを受けていらっしゃる方などがいらっしゃいます。
比率からいえば、すでに何度も体外授精などを受けている方が圧倒的に多いようです。
当院の治療では、すべての患者さんに自然妊娠ができやすいように妊孕性が改善する治療を行います。
生活環境の多様化、なにかとストレスの多い方が多く、これらの影響が排卵や卵子の状態に悪い景況を及ぼしていることをが多く、良い卵子を良いタイミングで排卵するような体つくりが基本となります。
鍼灸は様々な悪いストレスから起こされている様々な症状を改善し、卵子や排卵の状態を改善すると考えられます。
一方、妊娠・出産しない(できない)ことが、不妊の原因にもなります。結婚年齢の高齢化などから、子宮内膜症の罹患率が非常に高まります。
子宮内膜症はさまざまな不妊因子を作りますが、なかでも月経痛などが主訴となる軽症な子宮内膜症ほど、腹腔内の免疫異常が起きやすく、不妊になりやすいそうです。
鍼灸は月経痛には特に良い効果があり、軽度の子宮内膜症にも良い効果があると考えます。(特に続発性の)月経痛の改善は、子宮内膜症の改善につながります。
ホルモンの改善による排卵や卵子の状態の改善、(経度)子宮内膜症の改善が、当院の不妊症治療の基本となっています。
また着床しやすく、妊娠状態を安定させ流産率を減らすために、中リョウ穴刺鍼法を当院流にアレンジして行っています。
卵子老化対策や卵子の質を改善するためには、卵巣への血流を増加させて卵巣の働きを改善する陰部神経刺鍼を行っています。