化学流産・化学妊娠について

9月も、もうもうじき終わり秋も深まる10月になります。

不妊治療、妊活治療をされていると、『化学流産(かがくりゅうざん)』に時々遭遇します。

妊娠の超初期に赤ちゃんが入る『胎嚢(たいのう)』を超音波による内診で確認出来て、正常妊娠(臨床的妊娠)と診断されます。

一方、胎嚢が確認できなくとも、尿検査などで妊娠反応が陽性になった場合で、その後胎嚢が確認できないまま月経のように出血があり、妊娠反応も消失した場合を化学(的)流産といいます。また出血して妊娠反応が消失するまでを、『化学(的)妊娠』ということもあります。

正確には妊娠の回数や流産の回数には数えないものですが、精子と卵が出会って受精し、受精卵(胚)から孵化(ハッチング)して、しっかり着床できずにそこで力尽きたものと考えられ、原因は受精した際の偶発できな異常だったと考えられています。

ヒトは膨大な情報を持った遺伝子をつなぐため、受精時には異常が出やすいといいます。

こうした化学流産は大変起こりやすく、妊活を意識している女性であるから気が付いたとも言えます。

大変残念な事象で諸行無常を感じますが、妊娠し出産しての卒業が一歩近づいたとも言えます。