鍼灸が効果のある疾患、症状を知り、守備範囲を広めること

新年1発目の勉強会は、所属している全日本鍼灸学会の東北支部の研修会になります。

1月15日(日)郡山労働福祉会館で開催されますが、役員でもあるのでいろいろ準備もあります。

内容は3部構成で、それぞれ受講すると認定ポイントが付きます。

講演1 <B講座> 10:30~12:35
「ポートフォリオとは」 – 教育に携わる方へも –
講師  福島県立医科大学医学部 地域・家庭医療学講座 医師 豊田喜弘 先生

講演2 <A講座> 13:05~14:15
「味覚・嗅覚障害と鍼灸」
講師  森ノ宮医療大学 医療技術学部 鍼灸学科 教授 仲西宏元 先生

講演3 <A講座> 14:25~15:55
「味覚・嗅覚障害の鍼灸治療」(実技披露含む)
講師  森ノ宮医療大学 医療技術学部 鍼灸学科 教授 仲西宏元 先生

講演1の、福島医大 地域・家庭医療講座の豊田先生の講座は、2年前の冬に聴講させていただきました。家庭医療についての講座ですが、さまざまな疾患や症状で、プラ入り・ケアとして接することが多い鍼灸師はぜひ聞いてほしい内容でした。

今回は学生さんの参加をターゲットにしているので、内容はポートフォリオという聞きなれない言葉の内容です。ポートフォリオとはもともと金融業界の言葉だそうですが、教育にも使われる言葉で学習成果などを積み上げて行き、指導などに役立てるものだそうです。

すでに鍼灸治療を行っている者にとって無用の知識であるようですが、こうしたものを知って日常臨床を行うと、いろんな場面に役立つと思うのです。

●▽治療専門とか、たとえば鍼灸治療でも不妊治療専門とかスポーツ鍼灸専門とか見かけますが、専門性を謳っていてそれ以外は全くダメ、というのでは、その専門性にも疑問が出ます。

私は40年近い鍼灸師人生を振り返り、あらゆる広範な知識があって、その上に専門性があると思っています。

講演2,3は味覚や嗅覚障害の鍼灸治療ということで、森之宮医療大学の仲西教授の講義です。しかもうれしい鍼灸実技付き。

痛みやしびれなどの痛覚障害、耳鳴りや難聴といった感覚器障害以外に、嗅覚や味覚障害といった方面にも鍼灸は効果がありますが、その原因や効果の機序を知る機会はあまりありません。

こうした基礎を知り、しかも効果的な鍼灸治療の実技が付くのですから参加しない手はありませんね。

この日の講座をすべて受講すると、A講座2ポイント×2=4,B講座1ポイント×1=1 の合計5ポイントを取得できます。

5年間で80ポイント以上獲得すると、学会の認定試験を受けることができます。この試験に合格すると『全日本鍼灸学会 認定鍼灸師』となります。

私は昨年認定試験を受け、無事に認定鍼灸師になることができました。

認定鍼灸師制度は更新制のため、5年間に様々な研修を受けてポイントを貯め、更新のための認定試験を5年ごとに受験することになります。

鍼灸師免許は更新制のない身分免許なので、陳腐化しないようにこうした勉強が必要になってきます。