12月・年末年始の診療案内 →
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12月10日(日)正午まで診療します。
12月24日(日)正午まで診療します。
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少し前まで、日本の不妊症の定義は不妊期間が2年でした。
つまり2年間避妊しないで、普通の夫婦生活を送っていて妊娠しない場合、不妊としていました。
平成27年8月より、日本産科婦人科学会ではこの不妊期間を1年にしました。
累積(自然)妊娠率について
では、結婚して妊娠を希望して、どれくらいで妊娠するのか。
健康な200カップルを追跡調査したZinaman MJらの研究です。
英文の論文を翻訳しながら三瓶が上記グラフを苦労して作図しました。
このグラフは、来年2月のカナケンさんの東京?横浜?でのセミナーに使います。
1周期(月経から月経までの1期間)で、約20%。
最初の3ヶ月で合計約60%のカップルが妊娠し、その後の3ヶ月でプラス10%で合計70%が妊娠。
その後の6ヶ月でさらにプラス10%で合計84%の妊娠となるそうです。
1年後から2年までの間はたったのプラス4%だそうです。
最初の3ヶ月 60%
その後3ヶ月 70%(+10%)
その後6ヶ月 80%(+10%)
その後24ヶ月 84%(+4%)
そうすると、妊娠を希望して6ヶ月妊娠しない場合は不妊症を疑ったほうが良いと思います。
諸外国の定義では6ヶ月というところもあります。
妊娠できないには、何か理由がある?
グラフから言えることは、『妊娠する(普通の)カップルは最初の3ヶ月でだいたい妊娠する』ということでしょう。
実際に妊娠できない方が専門医に受診すると、様々な検査を受けますが、特に診断されるのが、下記あたりと思います。
- 排卵障害、多嚢胞性卵巣、
- 高プロラクチン血症
- 黄体機能不全
- 卵巣チョコレート嚢腫
- 年齢的なもの など
こうした診断をされた方が、特に何もしないでその後自然妊娠される方も多く、こうした診断は絶対的なものではないようです。
また特に診断されない方のほうが多いくらいのように感じます。
機能的不妊が多い
つまり、妊娠しないには何か原因はあるが、絶対的な原因と言えるものは少ない、ということです。
こういうのを機能的不妊、と呼びます。
機能的不妊への鍼灸治療
『不妊症』と言えばあたかも病名のように聞こえますが、一定期間妊娠しない状態であり、半健康の状態を改善すると妊娠しやすい体になると言えます。
当院では、鍼灸で首肩こりの改善を行ってストレス状態を緩和させることを最初に行い、次に子宮や卵巣の機能を改善させる治療法を行っています。