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第2回開業塾

不妊治療で良く使う陰部神経刺鍼術の練習

昨日5月8日は、第2回の当院主催の私塾『開業塾』の第2回目を開催しました。

新しく福島県鍼灸師会に入会された会員さんや、鍼灸学校学生さんに、非常に需要のある不妊治療について、数回に分けて勉強会を提供します。

看護師や保健師の職歴をもつ学生さんや鍼灸師さん、学校教師、エリート銀行員だった方もいて、私からの一通りの講座が終わったら、今度はみなさんからいろいろ教えを頂こうと思います(^^)

昨日は勉強会

4月は年度初めと、私が会長を務めている福島県鍼灸師会では総会を控え、非常~にバタバタしておりますが、

昨年度入会していただいた新入会員、 鍼灸学校の学生さんを対象に当院主催の私塾を始めました。

志高く、地域に愛される鍼灸師になっていただきたいという願いを込めて『開業塾』と名付けました。

参加者には、子宝の縁起ものである『原坊の朝顔の種』を配りました。

メインは不妊治療を講義していきますが、まず最初に『鍼灸道』についてお話しし、だんだんと回を重ねるごとに不妊治療に入っていきたいと思います。

実技では首肩の凝りの緩和、ストレス対策があらゆる治療の基本になります。

全員に当院の鍼灸手技を体験していただき、終了しました。

次回は5月10日の日曜午後に開催します。

鍼灸治療のエビデンス(効果の根拠) その4 脳血流の改善の効果について

鍼灸のエビデンスの第4回は、脳血流を改善する効果について、です。

脳血流の改善は、脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)の後遺症への治療効果を示唆します。

また、脳の中心部の血行改善は視床~脳下垂体などへの血行改善が期待でき、ストレスの改善を示唆します。

ストレスについての鍼灸の効果は、おいおいと別の機会に書いていきたいと思います。

今回は脳全体への血行改善の根拠(エビデンス)です。

脳血流の改善の要点は、、、↓

・脳局所血流は代謝性調節と神経性調節がある

・麻酔ラットにおいて顔や手足への鍼灸刺激は大脳皮質局所血流を増加させることが示されている。この機序には頭蓋内のコリン作動性血管拡張神経が関与する。

・健常者において手足の経穴(ツボ)への鍼刺激が脳血流を増加させることが示されている。

更に詳しくは、下記リンクより文献をご覧ください。
実に多くの基礎研究があります。

もっと詳しく、鍼灸が脳血流に及ぼす作用 →

 

脳血流の改善は、痛みや不安などを軽減または解消し、老化を遅くする効果につながります。

当院では腰痛や肩こり、不妊治療などあらゆる治療で脳血流の改善を意識した治療を行っています。

痛みや不安、しびれなどのあらゆる苦痛など、脳で感じています。

鍼灸治療は、全身の状態を改善して疾病を治していきますから、あらゆる疾患の治療には、脳血流改善の改善を行う必要があります。

お子様のおねしょ・夜尿症に

久しぶりに治療日記です。

数年続くオネショ、夜尿症で小学校高学年生が通われています。

オネショしても目が覚めず、それが毎晩毎晩、ずっと続くという超重症例です。

通常の小児鍼では歯が立たず。

そもそも小児科の治療でも全く効果がなかったといいます。

ならば必殺技で。

足の厥陰肝経という経絡にある、大敦(だいとん)というツボの取穴を少しずらした位置で、線香を使った灸を行います。

そのほかのツボも使いますが、熱さを感じる手前で線香を離すを繰りかえします。

効果絶大で、治療は週に2回。2週目からオネショ回避率50%を越えてきました。

いつか学会で発表しましょう。

深谷灸法の名穴です。

※当院のベッドシーツは治療後毎回アルコールで清拭できる抗菌シーツを使用しています。

冬は精液測定は慎重に

当院では、第1の得意治療として不妊治療を標榜しております。

女性が治療に来院するのが非常に多いですが、男性不妊も対応しています。

男性不妊は端的にいえば精液・精子の状態を改善することを目的にしています。

そのほかは性交障害やEDなどにも対応します。

女性不妊では複雑なホルモン測定など、血液検査が必須となりますが、男性の精液測定は射精された成績を顕微鏡で調べるだけですので、割合簡単に評価できます。

この日の測定は30代の方でした。
(患者様には許可をいただいて掲載しています)

測定してみると、精液濃度(数)や総運動率に問題なさそうですが、厳冬期に当院まで1時間かけて射精した精液を持ち込まれたため、全体の印象としては『運動率はあるが、直線運動がすくなく全体的に元気が少ない印象がある』という感じでした。

精液を持ち込んで検査する場合、冬季は精液の容器はやや温めた状態のほうが良いようです。

温度としては、37度を越えないくらいで良いでしょう。
容器をタオルなどで覆い、その上から使い捨てのカイロで温めると良いようです。

当院には精液を測定評価できる設備があり、常に客観的なデータを蓄積して男性不妊のみならず、不妊症に対する鍼灸治療を行っています。

鍼灸治療のエビデンス(効果の根拠) その3 神経血流の改善の効果について

痛みの鎮痛効果、痛み止めだけではなく、筋肉の血流を改善して疲労や痛みを改善する鍼灸の効果について、その1 その2と書いていきました。

今回は、神経血流の改善の効果について鍼灸の働きを書いていきたいと思います。

・アドレナリンによる神経収縮 → 末梢の血流減少
末梢神経血管の血管収縮神経には、アドレナリン作動性の神経繊維が存在すると言われている。
この神経が活動すると、神経末端よりノルアドレナリンが放出され、血管平滑筋のα受容体に作用して血管を収縮させ、局所神経血流を減少させる。
逆にこの神経の活動が低下すると血管は緩んで拡張し、局所神経血流は増加する。

・血管拡張神経の活動 → 神経血管の拡張
血管拡張神経には遠心性のコリン作動性血管拡張神経と求心性の血管拡張神経があると考えられている。
求心性の血管拡張神経は、求心性神経の逆行性興奮によって起こるもので、軸索反射機転によるものと考えられている。
すなわち、逆行性興奮により求心性の神経末端からカルシトニン遺伝関連ペプチド(CGRP)が分泌され、それが末梢神経血管のCGRP受容体に作用して血管を拡張させる。
※鍼灸刺激により軸索反射を介し、CGRPの分泌が起こり、神経血管の拡張→神経血管の血流改善が起こる。

 

特にしびれや冷えなどの改善=末梢神経血管の神経性調節について

・アドレナリン作動性の血管収縮神経の末端からノルアドレナリン(N A)が分泌され、血管のα受容体に作用すると末梢神経血管は収縮して局所神経血流は減少する。

・一方、コリン作動性の血管拡張神経の末端からはアセチルコリン(ACh)が分泌され、ムスカリン受容体に作用すると末梢神経血管は拡張して局所神経血流は増加する。
※鍼灸刺激は、コリン作動性神経を活性化させ、アセチルコリンの分泌を増やす効果があります。

・求心性神経を逆行性に興奮させる軸索反射機転により神経末端からCGRPが分泌され、CGRP受容体に作用すると末梢神経血管は拡張して局所神経血流は増加する。
※鍼灸は刺入部位付近から支配領域の脊髄より軸索反射を起こし、CGRPの分泌を起こして血流を改善します。

もうちょっと知りたい方には、当院ホームページ内の下記ページをご覧ください。

↓

しびれなど、神経の血流改善に対しての鍼灸治療の効果の根拠 →

鍼灸治療のエビデンス(効果の根拠) その2 末梢血流の改善(筋肉の血流改善)について

当院では、患者様同士と当院従業員の院内感染を防ぐ観点から、当分の間、風邪症状(せき、くしゃみ、発熱、悪寒、倦怠感など)のある方の来院の自粛をお願いいたします。

前回は鍼灸の痛みに関しての効果の根拠を書きました。

痛みは、1)原因があっての痛みと、2)原因が解決しているけど痛みだけが残っている痛みに分けられます。

1)は、筋肉の疲労によって血行不良が起こり、筋の栄養・酸素不足によって起きているものや、打撲や損傷などが挙げられます。そのほか、内臓の異常によって起こる内臓痛や、内臓が悪くて腰や背中に痛みが出る関連痛があります。

また腰椎ヘルニアや神経痛なども含みます。

2)は、上記の原因があった頃に痛み出し、すでに原因は治っているにもかかわらず痛みだけが残っている『慢性痛』を言います。

先に書いた
鍼灸治療のエビデンス(効果の根拠) その1 痛みについて

↑以上は、麻酔的効果に関してのもので、特に2)に有効ですが、『鍼を打つと血行が良くなる』という特性は、疲労や血行不良の筋肉を健康に改善させるため、原因を治す原因療法になります。

末梢血流改善について

鍼を打つと筋肉の血行が改善する効果には、下記の働きがあることが証明されています。

体性感覚刺激による、筋の血流改善効果
1)脳を介する全身性反射調節、
2)脊髄を介する脊髄性反射性調節、
3)軸索反射による局所性調節、高位中枢を介する調節などがある。

当院で多用する電気鍼による筋の血流改善効果
鍼通電(電気鍼)刺激の全身性筋血流の神経機序として、交感神経α受容体を介して腎臓を含めた内臓血流の増大や減少を起こすことにより、血圧の下降または上昇させて間接的に皮膚および筋血流を増減する。

CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)やサブスタンスPなどの科学物質産生による血管拡張
鍼灸刺激による(ツボなど)局所の血流増加は、(ツボなどの鍼灸刺激による)体性感覚神経刺激による軸索反射機転によるもので、CGRPを介して筋血流を増加させる。

鍼灸は単に痛み止めだけでは終わらず、筋の疲労回復や凝り改善を血流の改善から行っているのです。

 

もうちょっと知りたい方には、当院ホームページ内の下記ページをご覧ください。

↓

筋の血流改善に対しての鍼灸治療の効果の根拠 →

鍼灸治療のエビデンス(効果の根拠) その1 痛みについて

鍼灸治療は様々な症状に対応できますが、鍼灸治療が効果を現す科学的な根拠について時々書いていきたいと思います。

鍼灸は長い歴史に基づく経験によって培われてきた医療ですが、『科学的ではない』などよく言われます。

実はそれは大きな間違いで、今現在までに判明している鍼灸の効果の根拠(エビデンス)は実に多くの分野で分かっています。

最近、時間があるときHPにこれら鍼灸のエビデンスについて少しづつ書いております。

第1回は、痛みに対する鍼灸のエビデンスを紹介します。

なお、今回から紹介するものはほとんどが『基礎研究』です。

ネズミやウサギを使って、痛みの軽減や神経の興奮、血流の変化があったとすると、その効果の検証のために、ある神経を切断したり血管を遮断したり、危険性のある薬剤や放射線を使用して効果が再現するか調べます。

こうした研究は生きた人間に出来る研究ではありませんが、非常に大切な研究です。

実際に人間に行う場合は『臨床研究』と呼びます。
これは同じ症状の群にある治療法を行い、一方の違う群に違う治療を行い効果の比較を行ったりします。

 

鍼灸の鎮痛効果については下記の通りです。


・鍼灸刺激はポリモーダル受容器をはじめとする各種感覚受容器を興奮させ、鎮痛効果をもたらす。

・鍼灸の鎮痛機序には、末梢の血流改善、脊髄後角でのゲートコントロール、上位中枢からの下降性抑制系が関与する。

・各種内因性オピオイドが末梢性・中枢性に関与する。

・広汎性侵害抑制調節(DNIC)の機序により、鍼灸刺激の即時的鎮痛現象を説明することができる。

痛みは、
感じる方の感受性が強いと同じ痛みでも強く感じる。
この感受性を低くする(閾値を上げる)ことについて、ポリモーダル受容器を興奮させる働きが鍼灸にはあります。

また脊髄レベルで痛みの信号の入力を抑制する『ゲートコントロール説』や、『鍼麻酔』の研究で知られるようになった内因性のオピオイド(体内にあるモルヒネ様物質)の分泌や、最近は広汎性侵害抑制調節(DNIC)と呼ばれる現象のかかわりが強く言われています。

広汎性侵害抑制調節(DNIC=diffuse noxious inhibitory controls=ディーニック)とは、疼痛部位と異なる身体部位に(鍼や灸などの)侵害刺激を入力することで疼痛部位の閾値が上昇する現象のことを言います。

痛みは炎症や疲労蓄積、冷えやストレスなどさまざまな原因があります。

今後解説する鍼灸のエビデンスについて、血行改善や脳循環改善なども書いていく予定ですが、こうした複合的な働きにより『鍼灸は単なる痛み止めではない』と言えます。

疲労が蓄積して起こる筋肉の凝りの痛みには、凝りの血行改善を。冷えにも血行改善を。脳内で痛みを感じる慢性痛には脳内の血行改善を行い、鍼灸は常に原因を治しながら痛みを減じていきます。

もうちょっと知りたい方には、当院ホームページ内の下記ページをご覧ください。

↓

痛みに対しての鍼灸治療の効果の根拠 →