ぐっと少なくなった喫煙率ですが、残念なことに不妊治療を受けている方に喫煙されている方がいらっしゃいます。
喫煙が健康に良くないことはご存じで喫煙されているようですが、妊活、不妊治療には大きく足を引っ張り、せっかく妊娠しても流産死産の原因になり、また早産の原因になることをしっかり書いて行きたいと思います。
1)卵巣、卵子へのダメージ
タバコに含まれるニコチンやタール、その他多くの化学物質がエストロゲンやその他の卵巣由来のホルモンを抑制し、また卵子の持っている遺伝子異常を引き起こします。
つまり、閉経が早くなり(多くのデータでは4年早いという)、受精しなかったり、受精しても早期に成長が止まる受精卵になる恐れがある、ということです。
もちろん、胎嚢が確認出来た後の流産も多くなります。
男性の喫煙は、精子の遺伝子異常・DNA損傷を引き起こし、不妊ばかりでなく早期の流産に関係するといわれています。
(出典)日本医師会雑誌 平成20年4月号 第137巻 第1号
しばらくこのシリーズが続きます。