パーキンソン病など神経難病の鍼灸治療 

10月2日(月)より、木曜日以外の平日(月・火・水・金)の最終受付を19時30分まで延長します。 (当日の18時までにご連絡ください)

10月1日(日)は、正午まで診療いたします。
10月の日曜診療は、1日、8日、15日、29日です。
※日曜診療は、原則前日までに予約が必要です。急患の場合でも朝9時までにご連絡ください。

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昨日は夜9時から、ネットで講習会を受講しました。

演題はパーキンソン病などの神経難病に対する鍼灸治療でした。

講師は新潟医療福祉大学教授の、江川雅人先生です。

新潟医療福祉大学には、鍼灸健康学科オープンの際に内覧会に招待され、江川教授と名刺交換もさせていただいています。

パーキンソン病とは何らの原因で中脳からドーパミンが減少して起こる神経難病ですが、レビー小体と言われる病的たんぱく質が大脳黒質に蓄積されているということでした。

またレビー小体が大脳皮質に蓄積されると、レビー小体型認知症になるということでした。

パーキンソン病と鍼灸について

パーキンソン病で鍼灸に来院する患者さんは珍しくなく、すっかり治ってしまう疾患ではありませんが、5回10回と治療を蓄積していくうち、筋拘縮や歩行のぎこちなさが改善する方が多いです。

また治療の目指すところは、鍼灸治療を継続して、薬が増えないよう、できれば減薬できることを目指すことだと、江川教授は言います。

薬の副作用では、便秘、抑うつ傾向などがよくあるそうで、じつはこの症状はもともとパーキンソン特有の症状です。

 

パーキンソン病ではないが、神経難病での鍼灸のエビデンスについて

レビー小体型認知症の話が最初に出ましたが、日本神経学会が出版した『認知症診療ガイドライン2017』で、実は鍼灸が推奨されています。

https://www.neurology-jp.org/guidelinem/degl/degl_2017_03.pdf
※PDFを『鍼』で検索してみてください。

元文献は、アルツハイマー型認知症での鍼灸の効果ですが、薬物治療と有意差なし=同等、ということです。

鍼灸は薬物と違い、長年続けていて治療の頻度を上げなければ効果が出なくなる、とかそういうことはありません。薬はだんだん効かなくなるので、そのうち増量することが良くあります。

話しは戻って、パーキンソン病に対する鍼灸の意義に、治らなくとも症状を軽くし、薬が増えることを防止し、副作用が出にくくするといった目的があります。

神経難病には様々な疾患がありますが、鍼灸は副作用もなく安心して長期間続けることができます。習慣化して治療の回数が増えることも私は経験していません。

このような疾患がある方は、ぜひご安心して鍼灸を受けてください。