「治療日記」カテゴリーアーカイブ

来シーズン分の『原坊の朝顔の種』確保しました(^^♪

9月中頃から満を持して体外受精や人工授精に臨んだ方が、続々とご懐妊いただき、大部分の方が育てていた当院で配布している『原坊の朝顔』。

中でもとりわけ妊娠運の強い種、佐藤さんちの『原坊の朝顔』の種をたくさんいただきました。

佐藤さんは東京にいる息子さんのおうちに、どうしても一人でもいいからお孫さんを授かってほしいと熱望していたそうです。

そりゃそうですよね。せめて一人は欲しい。私もわかります。

それで、当時、人づてに当院から原坊の朝顔の種を入手し、庭に蒔いて植えたそうです。

そして花が咲くころだったか。40歳を過ぎたお嫁さんがご懐妊したのだとか。しかもしかも、初めてのお子さんだとか。

それがご縁で、佐藤さんは熱心に当院に通ってめまいや膝痛を治療して治したのでした。

当院で治療して妊娠したのではなく、原坊の朝顔だけで妊娠した佐藤さんの念の籠った朝顔の種。

これは強力ですね。しかもお茶わん1杯分以上あります。

これを来シーズンは当院の患者さんにお分けしたいと思います。

佐藤さん、、、珍しい姓ではないのでそのまま書きました(^^♪

父の弟子

昨日は、上が小学生、下は幼稚園児の兄弟の新患さんがいらっしゃいました。

県境を越えての来院でした。

今まで治療されていた鍼灸の先生が亡くなったから、と言う事で当院にはるばるいらっらしゃったそうです。

亡くなった鍼灸師について、患者さんが来院される前から心当たりがありました。

日本鍼灸師会に所属していると、会報が送られて来ます。その会報に新入会員や亡くなった会員が載せられており、立場上、いつも注意して見ています。

今年になり、隣県で開業されていた、とても良く知ってる鍼灸師のご逝去をその会報に載せられていました。

私の父も鍼灸師でした。私と違い、多くの人弟子を育てて、その中でも一番優秀であったのがこの亡くなった鍼灸師でした。

県境をまたぎたくさんの鍼灸院から当院を選んでいただけた事に、何かのご縁を感じます。

私も父の弟子です。

兄弟子の治療をしっかり引き継がせていただきます。

たまには診療日記を

盆明けは毎年の事、治療院もヒマになってきます。

あれほど暑かった毎日が嘘のように、特に朝は涼しく、空がだいぶ高くなり、初秋を感じるようになったある日。

ある中学生の腰痛の患者さんが来院しました。

お母さんがご予約の電話をかけて来ましたが、当院で不妊治療をして授かったお子様との事でした。

今中学生で、妊娠期間と治療期間があるので、当院が現在の場所に移転してすぐに来院したころ通院されていたのでしょう。

当院では妊娠されてもしばらくは鍼灸を続けますので、このお子さんとはお母さんのお腹を隔てて触診やなんらかの診察行為をしていた事になります。

非常に感慨深いです。

この日、この患者さんとすれ違いに、やはり当院で不妊治療を続け授かったお子様が来ました。

さっきの中学生とは違い,体調を崩すとすぐに当院に来てくれる常連さんの可愛い小学生で、11年前の震災の頃授かったお子様でした。

昨日は夕方そろそろ診療の終わる頃、待合室に2歳くらいの男の子、小学生になる少し手前の男の子の兄弟が、お母さんの治療の終わるのを待っていました。

小さい方のお子さんは非常に賑やかで、時折治療室まで奇声が聴こえて来ました。

この兄弟2人は,和樹先生の治療で授かった2人です。やはり大変感慨深いです。

患者さんにお子様が生まれ,そのお子さんが患者さんとして来院され、鍼灸は実に家庭医療なのだと感じます、

エアコンを使う必要も時々なくなり、窓から入り込む清涼な風で涼しみながら、そんな事を考える一日でした。

柴の手拭い

当院では鍼灸治療の際に、体のツボ呼ばれる鍼の刺鍼点を選ぶ際に、コリや異常に硬いところを見つけて刺鍼しています。

そう言う場所は鍼を打ってもズシン!と響いたりします。

この響いた感じが凝った場所の筋肉の血管を広げたりする作用があり非常に大切ですが、人によりこの響いたりする感覚が嫌いな方もたくさんいらっしゃいます。

鍼を打つ直前に、刺鍼点を揉んでおいたり、刺鍼後に揉んだりするとその刺激もだいぶ柔らかくなります。

ただし、皮膚を術者の指で直接揉むと患者さんの皮膚と術者の指で摩擦が起きて良くないです。

そんな時は、手拭いを使い間接的に触れて揉みます。温泉マッサージと同じですが、まさに当院の治療の原点です。

一番のお気に入りの手拭いはこれ。

家内と数年前に、信州・ビーナスラインを日帰りドライブした際に、上信越道・上り横川サービスエリアで見つけた手拭いです。

一枚2,000円近い手拭いですが、もっと買って来れば良かった(^◇^;)

木曜ランチは

昨日は木曜日につき、午後から休診。

若い衆(笑)に治療室を任せて早めに治療室を出たら,駐車場に車が一台入って来ました。

予約の患者さんはすべて終わった筈だし?と思っていたら、お生まれになって赤ちゃんを見せにに来てくれたご夫婦でした。

何回も挫けそうになりながら、やっとご懐妊され出産し、その可愛い赤ちゃんを抱かせていただきました。

とても嬉しい瞬間です。

ご夫婦、赤ちゃんと写真を撮らせていただき、これは後で待合室に飾らせていただきます。

その後所用でいわきへ。風通しの良いバイクで行きました。

夕方、雨雲を避けて白河へ戻りましたが、急いでいたのでランチは抜きメシ。。。

 

 

 

 

そうすると空腹MAX

 

ランチとディナーを一緒に、白河の中華の巨匠・シェフ御代田さんのお店、四川菜館さんへ。

まずは、ノンアルコール・ビールで。

 

続いて、カリッと揚げあった豚肉のたくさん入った酢豚定食!

あとは山椒と花椒の効いた四川麻婆豆腐を追加で。

四川料理サイコーです。

ランチがディナーになりましたが、ああ幸せ!

家に帰ったら柴のユキちゃんがエアコンで涼んで寝ていました。

本日の診療日記

今日は同業者から紹介頂いた骨盤位(さかご)の患者様が来院しました。32週の経産婦さんでした、

しかも遠路はるばる。

なるべく早く治して差し上げたいとエコーで確認すると、背中を下にした横位でした。

これが胎児の背中が上になった横位ならは、だいたいほっいても治ります。

胎児は前側にまわるので、背中が下になった横位は理論上270度前に回らないと治りません。

腹部を触診すると、経産婦故か子宮が非常に柔らかい。これは治りやすいポイントです。

案の定、三陰交に置鍼して電子温灸をセットして,再度胎児の触診をしているうちにぐるりと胎児が動き、さかごが治ってしまいました。

術後、エコーで確認しましたが、やはり治ってました。

先月から1回目の治療中に治るさかごの方が何人かつづいています。何事もタイミングとはありますが、実に面白いです。

また昼近くには、出産された可愛い赤ちゃんを見せに来てくれた方がいました。近々、写真を治療院に飾らせていただきます。

この方が出産して入院していた同室の方も、当院の不妊治療を受けて卒業した方だったそうです。2日違いでのご出産だそうでした。

この方がたちの病室での出会いもタイミングなのでしょう。

原因不明不妊を考える 香川県鍼灸師会講演スライドから

7月の日曜診療は、3日、10日、31日の午前中のみとなります。
日曜日は術者が1名のため新患の対応はできません。

 

香川県鍼灸師会での講演のスライドです。

原因不明(女性)不妊に卵管のピックアップ障害が原因として推定されています。

ピックアップ障害とは、排卵寸前の卵胞を卵管が探り当て、排卵した卵子を卵管の先端にある卵管采(らんかんさい)と呼ばれる部分でキャッチして卵管内に吸い込む働きを言います。

この機能が悪いために、射精され子宮内から卵管先端で待っていいる精子に、排卵した卵子が出会えなくて妊娠できないのです。

子宮内膜症の腹腔内には、子宮内膜症のために以上に免疫の活性化した腹水があります。

その腹水中には様々なサイトカインが産生され、例えば卵管のピックアップを阻害したり、未破裂黄体化卵胞(LUF: lutenized unruptured follicle)を起こさせたりします。

LUFは一種の遺残卵胞の一つで、多くの方が経験するものです。

たとえば子宮内膜症が進行したものに子宮内膜症性嚢胞(いわゆるチョコレート嚢胞)というものがあります。これは子宮内膜症の分類ではよく使われるr-ASRM分類:(修正米国不妊学会分類)の3~4期の進行したものになり、当然に不妊の原因になりうるわけですが、、、、

自然妊娠や人工授精の妊娠率をを阻害する卵管のピックアップ障害を引き起こすのは、r-SARM分類でも1~2期の軽い病期のものが多いそうです。

子宮内膜症の一種の広範な炎症状態でサイトカインが増えますから、たとえば、鍼灸のように月経痛が改善する治療はこうしたサイトカイン暴走の状態を改善するのではないかと考えます。

月経痛が改善したら、自然に赤ちゃんを授かった。
当院ではよくある話ですが、こうした要因があるのかもしれません。

 

ある日の採卵

次の休日診療は、7月10日(日)朝8時~正午までとなります。

某日子宝を望む患者様を治療していました。

過去2回採卵された方で、3回目の採卵ではよい成績を出したい、ということで鍼灸を始めた方でした。

十分な回数の鍼灸を行い、採卵周期に入るはずがFSHが高くいったんリセットに。次の周期もまだFSHが高いということでリセットへ。

その間も鍼灸とレーザーを休まず行い、やっと採卵周期に入り低刺激法での管理誘発を行い2個採卵できて、2個ともよいグレードで凍結できました。

主治医によると、その2個のほかにも多数の小卵胞が発育していたそうで、いつの間にか卵ができる体になっていたようです。

採卵の日は病院がとても混んでいたそうで、5件の採卵があったそうでした。

その患者様の治療をしながら、隣のベッドで次の患者さんの治療を開始。その患者さんも採卵後初の治療でした。

先ほどの患者さんと同じ日に採卵でした。ということはその病院の5件採卵のうち2件は当院の患者様だったわけです。
こんなこともあるんですね。

この患者様も卵巣機能が良くなかった方でしたが、長期にわたり真面目に根気よく通われ、2個採卵できて2個とも凍結できました。また空胞も入れれば10個以上卵胞が育っていたそうでした。
採卵数が2個ですので胚盤胞まで培養せず3日目胚で凍結したそうですが、1個はVeeckの分類でG1だったそうです。

一般的に卵巣機能が思わしくない場合は、最低限1週に1回、できれば2回の治療を、治療開始から3か月程度は集中的に行い、徐々に週に1回の治療にしていきます。

卵巣に栄養の富んだ血液をたくさん送るよう、卵巣周囲の血管が拡張するような治療法を行いますが、1回の治療で効果の持続する時間は限られてしまいます。

治療の開始時期から3か月は、特に頻回に治療を行うとその後の効果が良いようです。