「鍼灸の効果のある疾患」カテゴリーアーカイブ

卵子老化に対する治療

体外受精を何度か行ってもなかなか良い結果が出ない方が当院にはよく来院されます。
その方たちは、卵子の老化に対する改善を希望されているわけですが、今年になって40代で体外受精での妊娠反応陽性で、しかも新鮮初期胚移植でも判定日に4ケタの高hCG値となり、双胎(双子)妊娠となったかたがいらっしゃいました。

高齢ゆえ2個の胚を移植し、どちらかの胚が着床し育ってくれれば良いという判断でしょう。またやはり高齢ゆえ、受精後の胚の分割培養は体内に委ねた方がより自然で育ちも良いとドクターは考えたのでしょう。これは当然のことでしょう。

移植した胚のほか、残り1個はそのまま培養を続けたのですが、とても良い胚盤胞に育って凍結できました。

双子の方は、判定日の翌週には胎児心拍も確認できました。
通常は翌週は胎嚢確認できればいいくらいですから、本当に生命力の強い卵だったようです。

高齢での双胎妊娠は、出産までなかなか気が休まることはありませんが、ぜひ元気な双子ちゃんを出産していただきたいと願っています。

咳止めのツボ 天突(てんとつ)の思い出

当院受付の壁にセイリンと言う鍼のメーカーさんからいただいたカレンダーがかけてあります。

毎月、季節ごとに多くなる症状に用いる代表的なツボの解説を毎月けいさいしていて、とても良いカレンダーです。

残り1枚となった最後の12月は、首の前、喉元にある天突と言うツボ。

喘息や咳などに良く使うツボですが、通常は鍼を打つ場所です。

震災前だからもう五年以上前になります。心臓にペースメーカーを入れていた80歳を超えたおばあちゃんの往診をしていた時のことです。

ある日、天突を指で指し、ここに灸をして欲しい、と言うのです。その日は乾いた咳が続き、天突の灸で治して欲しかったのでしょう。

良くツボを知っているな、と思う反面、普通は咳止めに鍼を打つ場所。『灸じゃなくて鍼を打つ場所なんだけど』と言うと、頑なに灸をして欲しいと言うのです。

理由を聞くと、私の父が存命して診療していた頃、良くこの場所に咳止めで灸をしていたそうです。

実際に使ってみると鍼よりも灸の方が良く効きます。ただし灸だから煙が多少出るので、術中は注意が必要です。

時折、先代の治療を受けていた患者さんの治療を行う時がありますが、当時の話を聞かせて頂くのは大変貴重な事です。

風邪の初期治療、予防に大椎(だいつい)の灸

12月に入り、風邪の症状を訴える方が多くなりました。

鼻炎の症状、鼻風邪からのどの痛み、、寒気から始まり、だんだんと熱っぽくなり、やがて寝込む、というような流れが風邪の悪化の王道?パターンです。

首の下、背中の境目に大椎(だいつい)というツボがあります。
ここにゴマ粒ほどのお灸を5回くらい据えると寒気がなくなり、詰まっていた鼻もすっかり通り、風邪の初期症状には良い効果があります。

大椎の場所になります。もうちょい下だったかな?

ツボ:大椎の場所!

本日12月14日には、下記の患者様へお灸をおすすめとオネダリ(;^ω^)でお灸をしました。

1)昨日に胚盤胞移植をした方に予防的にお灸をしました。この方は1子目、2子目、と当院で体外受精の時から鍼灸を行い、いよいよ3子目を目指しての胚移植となりました。

2)妊娠10週となった、2子目希望で来院されていた方へ、同じく風邪予防で大椎の灸。

3)先代からすでに50年以上来院されている当院のヌシ様から、いつものお灸!という事で多めにオネダリされました。。。
ハイ、たくさんヤキ入れました!(;^ω^)

人間の体温の70%は、後頚部、項背中から喪失する、と言われています。まさに大椎付近の皮膚から体温が逃げていくわけです。このあたりの保温は風邪ひきの予防につながります。

また、味噌+大量の刻みネギ+おろし生姜をまぜた我が家特製のネギ味噌をお茶代わりに飲めばばっちりです。

我が家特製ネギ味噌 見た目悪いですが(;^ω^)

長男の嫁さんの実家で、黒大豆で作ってくれた黒味噌に、カツオのダシと大量の刻みネギを投入! 生姜も多めに入れて作り置きしています。
ご飯に載せても美味しいですよ!