「学会参加記」カテゴリーアーカイブ

日本伝統医療看護連携学会で話したこと・ミニセミナー

11月27日に仙台の第4回日本伝統医療看護連携学会のミニセミナーでお話しした内容について書きます。

ミニセミナーの持ち時間は1時間。

いつも全国の鍼灸師会さん(南は九州佐賀県、北は青森県)で講演を頼まれる時は実技を入れて3時間でお話ししています。

妊孕性を高める脳・報酬系の賦活作用の鍼灸、子宮内膜症など不妊体質の改善、多嚢胞性卵巣などの排卵障害、高齢不妊への対応など、また男性不妊全般の内容にすると、3時間×2回くらいのボリュームになります。

今回は1時間。しかも看護師さんなどの職種の方が多く、自分でできるセルフケアも紹介してほしい、となりました。

というわけで、内容は自然に子宮内膜症関連に。

まずは女性不妊篇

ヨーロッパ生殖学会の会長も務めた、ハンス・エバース博士の研究で、不妊患者における子宮内膜症の罹患頻度を挙げたものです。

不妊症=日本式でも1年の不妊期間の女性は、70%近くが子宮内膜症の罹患の確率があるとか。年々増加しているように見えますが、これは画像診断が進んだため発見が多くなったということだそうです。

サントリー医学研究所と京都大学の共同研究のスライドを示しました。

子宮内膜症の主訴は強い月経痛です。このせいで医療機関を受診するのは2割に満たないそうで、大部分は痛み止めなどの市販薬を常用してしのいでいるそうです。

この『痛み止めの常用』が、不妊の原因になる話。

卵子めがけて精子が泳ぐ『道しるべ』に、子宮収収縮を促し痛みの原因になる発痛物質であるプロスタグランジンのひとつが役に立っています。一方、痛み止めの薬の大半はこのプロスタグランジンの産生を抑制します。

つまりプロスタグランジンのブロックは、不妊の原因になるということです。

セルフメディケーションが悪い方向に進む、ということですね。

鍼灸や、自宅灸でセルフケアすると月経痛は改善しやすく痛み止めを使わないことで妊孕性を高めることにつながると思います。

看護師さんなど医療職の方々が多く聴講されていましたので、子宮内膜症の方の腹水が妊娠に及ぼす影響の研究をお示ししました。

数々の炎症性サイトカインが子宮内膜症を持った方の腹水中に存在し、妊孕能を下げ妊娠を妨げます。

またこうした腹水中の炎症性サイトカインを産生するのは、日本でも子宮内膜症のグレード分類に使われるアメリカ生殖医学会の分類の1~2期の軽症ほど多い、ということです。

軽症の子宮内膜症でも、妊孕能に大きく影響する、ということです。

実技では、看護師で鍼灸学校在学の学生さんにモデルをお願いし、ツボ2つを使った自宅灸のデモンストレーションを行いました。

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続いて男性不妊篇。

すでに子供がいるカップルの団男性の精液所見は、WHOの基準をはるかに超えた1ml中で8200万。

しかし同じ研究者(岩本教授・現国際医療福祉大)の未婚男性の平均は5000万くらいで、4人に1人は4000万以下だったそうです。

精液所見が落ちると自然妊娠するまでの期間が長くかかるという報告があります。

男性不妊に対する治療は、例えば高度な精索静脈瘤があれば手術適応となりますが、実際は男性不妊の治療では決定的なものは少なく、補中益気湯などの漢方薬や亜鉛などのサプリメントによるものがほとんどです。

そこで当院で行っている鍼灸治療による精液所見の改善をお示ししました。

動画でも2例ほど紹介しました。

そのうちの1例を。

日本伝統医療看護連携学会で講師を務めてきました

本日11月27日は、仙台赤門短期大学を会場にした第4回日本伝統医療看護連携学会にて、医療系他職種連携をテーマにしたシンポジウムと、鍼灸実技で当院の不妊鍼灸治療を披露して来ました。

仙台赤門短期大学は看護師を養成する看護学部があります。

看護師、柔道整復師、鍼灸師、またそれらの学生に、当院の不妊鍼灸治療を披露し、自分でツボに灸や指圧によるケアについてお話しさせて頂きました。

全日本鍼灸学会 東北支部学術集会で発表してきました

11月20日(日)は、仙台市で開催された全日本鍼灸学会東北支部学術集会で講演発表を行ってきました。

すでに7年前に開催した第64回全日本鍼灸学会(当院が開催事務局)での、実行委員によるワークショップをまとめた研究で、共同研究者は中沢良平先生(一寸法師ハリ治療院・当時は学会実行委員長でした)

7年前に札幌で開催された第65回全日本鍼灸学会で発表したものですが、2年後の2024年にこの仙台で第73回大会を開催する上で、開催準備の気運を盛り上げるため、再度発表させていただきました。

そのほか、シンポジウム
「呼吸器疾患への東洋医学からのアプローチ」の座長を務めさせていただきました。

講師は、高山真 先生(東北大学大学院 医学系研究科漢方・統合医療学共同研究講座 特命教授)と鈴木雅雄先生(福島県立医科 大学会津医療センター 附属研究所 教授)でした。

長引く新型コロナウイルス感染状況で、世界中の医療者から集まった様々なデータを示していただき、感染後治癒後の後遺症を含むLong Covid-19に対し、我々鍼灸師もそろそろ対応を始める必要があると思います。

最新データから学び、鍼灸での対応の可能性を強く感じた研修でした。

鈴木雅雄先生教授就任記念学術集会(福島医学会学術研修会)へ参加・出席しました

10月15日の土曜日午後は、診療を任せて福島市で開催された福島医学会学術研修会へ参加してきました。

この学術医研修会は、福島医大・会津医療センターの鈴木雅雄先生の附属研究所・教授就任を記念しての開催で、テーマは鈴木先生のCOPD(慢性閉塞性肺疾患=肺気腫など)についてでした。

開催に先立っては、会津医療センター漢方医学講座の三潴忠道先生からの開会あいさつがありました。

三潴先生は会津医療センター開設準備室ができてから、福島県鍼灸師会として10年のお付き合いになります。

私が鍼灸師会の会長になった際、会津医療センターの三潴教授に挨拶に伺い、その際、教授室で三潴先生が自ら淹れてくださったコーヒーの味が今でも忘れられません。

湯液と鍼灸は(日本)漢方の両輪、とは、いつも三潴先生が語っておられます。三潴先生も『専門外だけどね』と言いながら、実は鍼灸での学会発表もされています。クールでユーモアがあって、日本漢方界の重鎮です。今日の教授就任祝いを誰よりも喜ばれたのではないでしょうか。

学術プログラムの最初は、明治国際医療大学の矢野忠学長より、『我が国における鍼灸医学の近現代史』が講演されました。

日本の医療が明治に、ドイツ医学を中心とした西洋医学を主流にし、太平洋戦争で日本が敗戦した後、GHQより鍼灸や漢方がアメリカにない医療ということで、禁止されました。

鍼灸という優れた伝統医療が日本から消滅しそうになったのですが、私たちの先輩鍼灸師が国会前で座り込みの抗議を行ったり、鍼灸に理解のある三重県立医学専門学校(現在の三重大学医学部の前身)石川日出丸博士が、当時最先端の研究であった『自律神経の二重支配』をもってGHQに対して鍼灸の効果を科学的に説明したそうです。

また視覚障がい者などにマッサージや鍼灸をさせてはいけない、という案に、ヘレンケラーがGHQのマッカーサーに対して直接に手紙を書き、それを取り消しさせたといいます。マッカーサーはヘレンケラーに大変尊敬していたのだそうでした。

鈴木雅雄先生のご研究は、鍼灸の科学的追及であり、日本式鍼灸が内科疾患であるCOPDに対して優れた効果があると世界に周知したものですから、これもまたGHQから鍼灸を守った石川博士たちの活躍と重なるところがあります。

学術プログラムの2番目は、福島医大・呼吸器内科学講座教授の柴田陽光先生、京都大学大学院医学研究科医療情報学の准教授である高橋由光先生、そして鈴木雅雄先生の三名によるシンポジウムが行われました。

鈴木雅雄先生は、日本の鍼灸を研究する科学者として抜きんでていますが、多数の先生方の活躍で、慢性疼痛や線維筋痛症をはじめ多数の診療ガイドラインで鍼灸を推奨するグレードで記載されるようになったことは大変心強く思います。

 

 

今日は学会の会議でした。

本日は日曜診療を休診させていただき、2年後、2024年5月に開催する第73回全日本鍼灸学会宮城大会の記念すべき第1回企画調整委員会を開催しました。

2024年5月24.25.26日の三日間、仙台の国際センターを貸切で開催するこの学会は海外からの参加もあります。

全日本鍼灸学会として70年を越える歴史があり、7年前には郡山のビッグパレットふくしまを3日間貸切で開催しました。

またこのような格式のある学会の企画運営に深く携われるのは、開業鍼灸師としてこれ以上の光栄はありません。

64回大会ふくしま大会では大会事務局長を、73回宮城大会では大会実行委員長を拝命しました。天国のオヤジも喜んでいるでしょう。

第1回企画調整委員会では、写真左から大会会頭である東北大学医学部漢方内科特任教授の高山先生、金子助教、三瓶、大会副会頭の中沢良平先生(郡山市・一寸法師ハリ治療院)

ほか、10人の委員はリモートで出席のため、三瓶がzoomの画面を向けさせていただきました。

最高の仲間たちと最高の学会を企画していきます。

第71回全日本鍼灸学会東京大会へ参加しました

※6月の日曜診療は6月12日(日)午前中のみとなります。

6月4日(土)5日(日)の2日間、東京・有明で開催された第71回全日本鍼灸学会東京大会に参加しました。

コロナ禍もあって、学会で東京方面に行くのは3年ぶりです。
いまは主だった学会はリモートでも参加できますので。

久しぶりに新幹線に乗ると新鮮ですね。
学会の抄録集を読み、飽きたら(笑)トランヴェールを読んだり。

会場は2つに分かれており、まずは第2会場の有明ガーデンへ。

建物の中にカンファレンスセンターという会議場があります。
学会全体としては2,400名の参加ですから、さすが東京です。

この建物は、H&M、3階建ての無印良品、劇団四季、さまざまなお店が入っている巨大な複合施設なのです。

ほぼ不妊症や周産期の会場に張り付いてセッションに参加。

下の画像は、第1会場である有明医療大学のホールです。
この4年制大学には鍼灸学部もあります。

有明医療大学全景です。
私が卒業した専門学校とはえらい違い(笑)

学会総会では役員改選がありました。
郡山の一寸法師ハリ治療院の中沢先生も学会理事の再任でした。
あと会津医療センターの鈴木雅雄教授も再任されました。

学会の初代会長である名古屋市立大学医学部名誉教授・世界鍼灸学会連合会名誉会長 高木健太郎先生を顕彰して作られた、優れた鍼灸の研究者に対し贈られる『高木賞』の授賞式(奨励賞)もありました。

※なお、鍼灸師で『高木賞』を知らなかったら、不勉強と自覚しましょう。

さまざまな研究成果を見聞し、脱力しながら銀座のライオンへ。

名物の生ビールをいろいろ飲んで。

あとローストビーフを食べて。

翌日も朝から勉強し、市民公開講座ではNHKのプロデューサーから、『ためしてガッテン』の鍼灸の番組の詳しい解説を講義していただき、大満足の学会でした。

この学会は毎年1回国内のどこかで開催され、来年の72回大会は神戸で開催されます。再来年は73回大会として仙台で開催します。

さかのぼって7年前は郡山市で第64回大会としてビッグパレットふくしまを全館貸し切りで開催しました。

その時の大会会頭は三潴忠道先生(会津医療センター漢方医学講座教授)、実行委員長は中沢良平先生(郡山市・一寸法師ハリ治療院)、大会事務局長は私がつとめました。

そんなわけで、全日本鍼灸学会の開催する学術大会には、特別な思い入れがあります。

また、私自身の鍼灸師人生としての集大成になるかと思いますが、2年後の第73回学術大会宮城大会では、大会実行委員長を仰せつかりました。

日曜日夜に白河に帰り、洋食の老舗『グリル銀座』さんで迎えに来てくれた家内と夕食を食べました。

ほっとした、いつものおいしい料理でした。

昨日は今年初めての研修でした

2月の診療案内(日曜休日診療含む)→

当院では、患者様同士と当院従業員の院内感染を防ぐ観点から、当分の間、風邪症状(せき、くしゃみ、発熱、悪寒、倦怠感など)のある方の来院の自粛をお願いいたします。

 

 

昨日は年が明けて初めての研修でした。

所属する全日本鍼灸学会東北支部の郡山講座でした。

オミクロン株感染もだいぶ増えて、リモート開催となりましたが、役員なので会場へ出動!でした。

研修のテーマは「患者中心の医療の方法と活躍する女性鍼灸師の鍼灸臨床」

特別講演 『女性と鍼灸治療』
講師 明治国際医療大学 鍼灸学部 はり・きゅう学講座 田口 玲奈 先生

講師の田口先生は、京都からリモートでのご登壇でした。

私は座長を仰せつかりました。

田口先生とはご縁がありまして、7年前の全日本鍼灸学会では不妊症をテーマにして、シンポジウムにご登壇していただいた事がありました。私は学会全体の事務局長をさせていただき、シンポジウムではコーディネーターとしてシンポジスト間の調整をさせていただいていました。

その学会は3日間の会期で2,000人以上の参加者がありました。会場はビッグパレットの3日間貸し切り。大変賑やかでした。

主に月経痛、月経トラブルでの社会的損失に鍼灸師がどれだけ貢献できるか、という内容で、実際の鍼灸臨床対応や効果についてお話しいただきました。

月経ですから、男性鍼灸師よりは女性鍼灸師の方が、細やかな対応ができる分野ではないかと思いました。

リモート開催ですから、会場はスカスカ。。。

リモートは満員御礼でした。

 

 

講演第2部は、
演題 『患者中心の医療の方法 理論』
講師 福島県立医科大学 地域・家庭医療学講座 豊田喜弘先生

豊田先生による講座では、一言で言って済んでしまう、実は奥の深い、患者さんと術者の信頼関係を作るうえで非常に大切な診察の進め方について、実例を含めてお話しいただきました。

鍼灸師の方が、患者さんと接する時間が長く、絶対に患者中心の医療を行っていると、おそらく鍼灸師は己惚れているでしょう。

地元福島県の鍼灸師会の長として多くの鍼灸師を見ている私は、それこそ間違っていると痛感します。

鍼灸師ほど独りよがりで一方的な診療や治療を患者に押し付けている術者はいません。

その証拠に、鍼灸師会や学会の開催する安価で身近な講習会に、まず参加しません。会員であれば参加する先生も少しはいますが、福島県内に鍼灸師が2,000人くらいいると言われていますが、この日の福島県内の開業鍼灸師の参加は10名程度でした。

外で勉強せず、鍼灸師会や学会に所属せず、一生勉強の連続であるはずの医療人でありながら、どこで勉強してるんでしょうか?

これを読んでおられる皆様が、実際に鍼灸院にかかられる場合は、平時から勉強している鍼灸院かどうか、調べてからかかられた方が良いと思います。

 

 

講演第3部
演題 『患者中心の医療の方法 実践
講師 福島県立医科大学 地域・家庭医療学講座 豊田喜弘先生

郡山市にある福島医療専門学校鍼灸科(当院の美智先生の出身校)の2年生4人によるミニ講義が見事でした。

さまざまな問題を抱えて来院する患者さんですが、『治ればいいんだろう』と一方的な治療を押し付けるのが大半の、いやほとんどの鍼灸師だと思います。

来院する患者さんはさまざまな動機があって来院します。

術者としてその気持ちにどこまで踏み込むのか。

私は鍼灸師として35年を過ごしてきました。のべ十数万人に鍼灸をさせていただいた事になりますが、いまだに患者さんが望むような対応がどのくらいできていたか、いまでも思い起こすと不十分や行き過ぎた対応があったと思います。

学生さんのみなさんの寸劇を含んだ講義は、あらためて臨床はその患者さんと再現できない一期一会の出会いなのだと考えさせられました。

今後も初心に還って患者さんに向き合いたいと思います。

それにしてもコロナがもたらせたリモート環境。

今現在、自宅に居ながら全国の学会や鍼灸師会主催の講習会に、交通費はかからない、宿泊もしなくていい。何しろ安く参加できてしまう。

むしろコロナに感謝するようです。

本日は仙台で研修でした

本日は

仙台の

赤門鍼灸柔整専門学校を

会場にして

全日本鍼灸学会東北支部の

学術集会に参加しました

役員なので

前日に仙台入りし

本日はリモート講座と

会場参加の

2通りのバイブリッド開催なので

事前に念入りに

設営しました

スポーツ分野

学校教育分野

いろいろ勉強になりました

会場の学校

非常に綺麗です

それにしても

行き帰りの東北自動車道

なかなか混んでいます


仙台市内の繁華街も

以前とおりの賑わいでした