お生まれになった赤ちゃんの写真をずっと貯めておりましたが、つい最近やっとプリントしました。
わざわざ赤ちゃんをお連れくださった皆様、ありがとうございます。大変うれしいです。
当院の若手二名もこの写真を見て頑張ってほしいです。
お生まれになった赤ちゃんの写真をずっと貯めておりましたが、つい最近やっとプリントしました。
わざわざ赤ちゃんをお連れくださった皆様、ありがとうございます。大変うれしいです。
当院の若手二名もこの写真を見て頑張ってほしいです。
11月27日の日曜日は、岩手県盛岡市で開催された全日本鍼灸学会東北支部B講座にて講演させていただきました。
講座は3部構成で、私は一番最後、第三部でした。
講演第一部は、盛岡医療福祉専門学校の専任講師である村上陽児先生による、交流分析の講義でした。
さまざまな人間の性格などの分析について、発展すると経絡などの分類にも関連してきます。
講演第二部は、青森県鍼灸師会の橋本博明会長による、変形性膝関節症の治療について。
しっかりした診察による鑑別と病態の把握があると、たとえば手術の必要のあった患者さんでも、その必要がなくなるほど改善するかたがいらっしゃる、というものでした。
私は講演三部。
座学と実技で120分。
やはりというか、時間がもう少し欲しいな、と思いました。
実技では当院ではあまり行いませんが、中髎穴刺鍼法と、通常よく行う陰部神経刺鍼法、三陰交~箕門刺鍼通電法を行いました。
最後には皆さんで記念撮影し、盛岡駅まで懇親会を行いました。
写真は、上2枚は全日本鍼灸学会東北支部支部長の中沢良平先生(郡山市・一寸法師ハリ治療院院長)より頂きました。
毎度、お心遣いありがたく思います。
毎週火曜日に研究で来院していたお二人の先生との研究風景です。
もっぱら当院の不妊治療や一般の神経痛や腰痛などの治療を見学していただき、時間が空いた時に講義で使ったスライドを用いながら解説。
また、新しい治療法の開発を研究しております。
下の写真は、郡山からお越しになられている鍼灸サロンLiberaの益子先生、はりきゅう今泉治療院の今泉先生と子宮・卵巣の血行改善を目的とした新しい刺鍼法を試しているところです。
刺鍼した鍼が正しい位置に刺入できたかエコーで確認していますが・・・もともとさかごの確認用のプローブですから、よく見えず(汗)
なぜか患者さん飛び入りで楽しく?研究しておりました。
別な日の風景です。
週に2回ほど当院に勉強しに来ている訪問鍼灸・鍼龍の関根先生に、陰部神経刺鍼法を練習していただいています。
この刺鍼法は当院での不妊治療の要になっています。
女性では卵巣機能の改善があり、卵質の改善やレーザーと組み合わせると子宮内膜の改善が得られます。
また男性では男性不妊に効果があり、特に精子の運動率の改善が得られます。
11月5日、6日には茨木県つくば市で、日本では27年ぶりに開催された国際学会(世界鍼灸学会連合会学術大会)に当院から参加したスタッフです。
この学会では、オーストラリアのウエスタンシドニー大学のキャロライン・スミス教授による、体外受精での鍼灸の効果を大規模なRCT(ランダム化比較試験)を用いて得られた中間報告がありました。
研究は、胚移植前後に行った1~2回での鍼治療で妊娠率に変化があるかどうか?というものです。
報告では、胚移植を行った患者さんに対して特に心理面でのプラスの効果が見られた、というものでした。
胚移植前後だけに行う鍼治療というのは、日本国内で一般に行われている『一回ごとの治療を積み重ねた効果』ものではありません。中長期的に鍼灸を行った研究の成果が今後発表されることを期待します。
鍼灸治療は、専門医の西洋医学的治療とは異なり、一回ごとの治療効果の積み重ねによって効果を蓄積していくことを目指します。
当院に妊娠希望で来院される方の効果を見ていると、
・20代では1週間以内の治療を続ける。
・体外受精などで採卵の成績を向上させるとか、卵の質を改善する場合は2週で3回以上の治療を反復継続させる。
・38歳以上では、週に2回程度の治療を継続させる。
特に卵の質の改善に関することは、治療開始から3~4ヶ月間は治療の間隔は2週で3回~1週に2回以上の治療で良い効果が見られます。
たとえば、
・同じ採卵のための誘発方法で、採卵数が増える、胚のグレードが改善する。
・子宮内膜の厚さが改善する。
このような効果が得られやすくなります。
下記の図は、福岡での講演でお話しした治療の効果のイメージです。
お話ししたテーマは不妊症に関しての効果ですが、これは神経痛でも腰痛でも肩こりなど、当院で扱うすべての疾患や症状に当てはまります。
一回鍼灸を行って得られた効果は、ある程度の期間で薄れていきます。
不妊治療に関してですと、1回の治療の効果は1週間以上経過するとだいたい元に戻ってしまします。
そのため、一週間を過ぎないうちに次の治療を行うのが良く、前回の治療効果が残っているうちに次の治療を行っていくと、やがて妊娠可能な状態とか、卵の質が良くなる卵巣の状態や、子宮の内膜が厚くなる子宮周辺の血行改善の得られた状態になっていきます。
体の状態そのものを改善していきますから、ある程度体の状態が良くなると、その後は週に一回程度の治療でも良い状態を維持できるようになります。
(その2)
当院では首肩の凝りなどの、時には些細と感じるようでも体に現れている苦痛を治療することにより、たとえばホルモンの環境の改善を目指します。これにより自然治癒力や免疫の調整ができると考えています。
また妊娠しにくい、妊娠しても原因不明の流産を繰り返す、といった現象には着床や子宮の改善を目指し、三陰交という足首にあるツボと箕門や陰胞という太ももにあるツボを使い鍼を行います。
妊娠せずに繰り返し月経が起きているという事は、体には免疫的に妊娠しにくい、着床しにくいなどの要因が起きてきます。
この治療には腰部の凝りを治療することと、上記の鍼が効果があります。
※参考 → 原因不明不妊について考える(子宮内膜症編)
繰り返す月経により、子宮内膜症という病気が多くなります。自覚はなくとも、軽症のものを含めると、当院にラインされる方には大変多いと感じています。
子宮内膜症の主な症状は、『続発性の月経痛』と不妊です。
続発性の月経痛とは、初潮の頃はひどくなかった月経痛が、例えば高校を卒業してからとか、30歳になってからひどくなったとか、だんだんと悪くなってきたものを言います。
これらの症状を持った方に子宮内膜症の方は多くいらっしゃいます。
子宮内膜症は進むと卵巣チョコレート嚢腫などがあり、これも不妊の原因になりますが、初期のころの腹水の免疫異常が問題になってきます。
下記は子宮内膜症の腹水がもたらす不妊の原因の主な研究です。
子宮内膜症の発症は妊娠出産回数と密接な関係があります。
一度も出産していない方はそれだけ月経の回数も多く経験していて、それが原因になると考えられています。
下記は東大医学部産婦人科元教授の堤治先生著書の『生殖医療のすべて』からのデータで、すでに子宮内膜症と診断された方から、初潮からの年齢と妊娠回数から発症率を調べたものです。
赤丸は、例えば13歳で初潮があり、1回も出産しない35歳の方の場合、と示してみました。いかに高率で子宮内膜症に罹患しやすいかがわかることと思います。しかも軽症ほど腹腔の免疫異常が起きやすいのです。
子宮内膜症について鍼灸がどれほど効果があるかを示すデータや研究はありませんが、月経痛が改善することと、自然に妊娠される方が増えることから、なんらかの効果があると考えます。
また最近話題になる卵子の老化について、卵巣機能改善については陰部神経刺鍼法に通電を加えた治療法で良い効果がありますが、当院では腹部にレーザーを行っています。
当院では4台あるベッドですべてレーザー治療ができるよう、上記のレーザー治療機を備えています。
卵巣内で成長していく卵胞のまわりには非常に細かい血管が多数あります。
この血管が老化により減少したり、血行が悪化していくと、発育卵胞に十分な栄養が行きにくくなる、卵子の老化の原因の一つであると日本の卵子研究の第一人者・東北大学農学部の佐藤英明教授がニュートン2012年10月号にて書いておられます。
低反応レーザーを使うと、卵巣内に新生血管ができることは、『不妊診療のための卵子学』にレーザー医療の世界的権威である大城クリニック院長の大城俊夫先生が書かれています。
陰部神経刺鍼により、卵巣の血行が改善する可能性については、日本の不妊鍼灸の権威・明生鍼灸院(名古屋)の学会発表などから推測でき、当院でも明生鍼灸院の直接の指導により、この治療を取り入れて行っています。
新生血管ができて、しかも血行改善ができるレーザー+鍼灸は大変良い効果があり、40歳代半ば近くの方でもこれまで体外受精などでよい卵が出来ず、また採卵できなかった方などが大きく改善されています。
このような効果は、一回ごとの治療の積み重ねであり、周期ごとに完結する西洋医学とは違うところであり、明確に患者さんに説明しなければ効果が得られないうちに脱落する、と説明しました。
(その3につづく)
10月10日の、福岡日帰り講演の内容を書きます。
当院の治療の基本的な考え方、また女性不妊治療での骨格となる部分です。
当院の前身となる『三瓶マッサージ』は、昭和30年代に福島県甲子温泉に温泉マッサージ業として開業しました。
当初から祖母が視覚障害のある従業員を5~8名雇用しての温泉マッサージ業を営業し、後にマッサージ師であった私の父が鍼灸師を目指して神奈川の鍼灸専門学校に入学し、鍼灸師となります。
温泉マッサージ院と並行し、祖母は白河市に鍼灸マッサージ院(写真左:三瓶治療院)を開業し、すでに父より早く鍼灸師となっていた母の弟に治療を任せていました。
温泉マッサージは、鍼灸とは違い純粋な医療ではなく、慰安業と言ってよいと思います。現在のリラクゼーションでしょうか。
温泉に来てお湯につかり、のんびりしておいしいごちそうを食べ、凝っているところ、疲れているところを揉んでもらって英気を養う、というような感じです。
父は盲目のマッサージ師上がりの鍼灸師でしたから、お客さん(温泉マッサージ業では患者さんと言いません)の全身の凝りや疲れを揉みながら把握し揉み解す、という施術行為からそのまま後年の鍼灸治療に発展していったようでした。
マッサージは術後の爽快感があります。
また凝っているところ、疲れているところのマッサージは実に心地よいものです。
日本式の鍼は毛髪のような細い針を使います。
これも凝っているところに刺入すると心地よい感覚があります。
心地よい刺激・・・
日本式の鍼灸治療の効果について、スウェーデン・カロリンスカ研究所で鍼灸を研究しているT.Lundeberg博士は、『日本式の鍼は、(膝痛治療で)脳の報酬系を賦活し、効果を現している可能性がある』と2006年に京都で開催された国際学会で講演されました。
スウェーデンのカロリンスカ研究所とは、ノーベル賞医学生理部門の選考委員会がある世界最大の医科大学です。
心地よい、気持ち良いという刺激(脳への報酬)があると、ドーパミンやセロトニンといった体に良い物質が脳で生成されて、痛みを和らげたりする、というものです。
当院では、不妊治療だけではなく、腰痛や肩こり、また胃の痛みなどの内科的疾患の鍼灸治療でも、鍼灸の効果はこの報酬系の強い関与があると考えます。
女性不妊については、下記の視床(間脳)~脳下垂体~卵巣(卵胞の成長・排卵)の負のフィードバックの改善に、鍼灸による報酬系の関与が関係していると考えます。
不妊の患者さんに関わらず、どこかにストレスがあると、たいてい首や肩の凝りなどを持っています。
この凝りに対して日本式の丁寧な、優しい鍼を行うことにより、報酬系が刺激され、たとえばドーパミンなどが放出されると考えます。
ドーパミンは排卵を抑制するプロラクチンに拮抗(対抗)します。患者さんの中には週に一回、たいていは土曜日にテルロンやカバサールといったドーパミン作動薬を服用している方もいらっしゃるでしょう。
鍼灸で凝りや些細な不調を治療すると、こうしたホルモンの分泌に良い影響が得られると考えます。
(その2に続く)
10月10日の、福岡日帰り講演の内容を書きます。
当院の治療の基本的な考え方、また女性不妊治療での骨格となる部分です。
当院の前身となる『三瓶マッサージ』は、昭和30年代に福島県甲子温泉に温泉マッサージ業として開業しました。
当初から祖母が視覚障害のある従業員を5~8名雇用しての温泉マッサージ業を営業し、後にマッサージ師であった私の父が鍼灸師を目指して神奈川の鍼灸専門学校に入学し、鍼灸師となります。
温泉マッサージ院と並行し、祖母は白河市に鍼灸マッサージ院(写真左:三瓶治療院)を開業し、すでに父より早く鍼灸師となっていた母の弟に治療を任せていました。
温泉マッサージは、鍼灸とは違い純粋な医療ではなく、慰安業と言ってよいと思います。現在のリラクゼーションでしょうか。
温泉に来てお湯につかり、のんびりしておいしいごちそうを食べ、凝っているところ、疲れているところを揉んでもらって英気を養う、というような感じです。
父は盲目のマッサージ師上がりの鍼灸師でしたから、お客さん(温泉マッサージ業では患者さんと言いません)の全身の凝りや疲れを揉みながら把握し揉み解す、という施術行為からそのまま後年の鍼灸治療に発展していったようでした。
マッサージは術後の爽快感があります。
また凝っているところ、疲れているところのマッサージは実に心地よいものです。
日本式の鍼は毛髪のような細い針を使います。
これも凝っているところに刺入すると心地よい感覚があります。
心地よい刺激・・・
日本式の鍼灸治療の効果について、スウェーデン・カロリンスカ研究所で鍼灸を研究しているT.Lundeberg博士は、『日本式の鍼は、(膝痛治療で)脳の報酬系を賦活し、効果を現している可能性がある』と2006年に京都で開催された国際学会で講演されました。
スウェーデンのカロリンスカ研究所とは、ノーベル賞医学生理部門の選考委員会がある世界最大の医科大学です。
心地よい、気持ち良いという刺激(脳への報酬)があると、ドーパミンやセロトニンといった体に良い物質が脳で生成されて、痛みを和らげたりする、というものです。
当院では、不妊治療だけではなく、腰痛や肩こり、また胃の痛みなどの内科的疾患の鍼灸治療でも、鍼灸の効果はこの報酬系の強い関与があると考えます。
女性不妊については、下記の視床(間脳)~脳下垂体~卵巣(卵胞の成長・排卵)の負のフィードバックの改善に、鍼灸による報酬系の関与が関係していると考えます。
不妊の患者さんに関わらず、どこかにストレスがあると、たいてい首や肩の凝りなどを持っています。
この凝りに対して日本式の丁寧な、優しい鍼を行うことにより、報酬系が刺激され、たとえばドーパミンなどが放出されると考えます。
ドーパミンは排卵を抑制するプロラクチンに拮抗(対抗)します。患者さんの中には週に一回、たいていは土曜日にテルロンやカバサールといったドーパミン作動薬を服用している方もいらっしゃるでしょう。
鍼灸で凝りや些細な不調を治療すると、こうしたホルモンの分泌に良い影響が得られると考えます。
(その2に続く)
本日、不妊治療の研究で郡山から2名の先生がいらっしゃいました。
写真右:
郡山市富久山 鍼灸サロンLibera http://libera89.com/
院長 益子勝良先生
写真中:
郡山市久留米 はりきゅう今泉治療院 http://89ima.com/
院長 今泉洋平先生
この日は卵子老化の対策治療になる陰部神経刺鍼法をテーマに研究しました。
また両先生とも、当院と治療の提携をしております。