6月10日(金)~12日(日)まで、札幌で開催された全日本鍼灸学会へ参加しました。
当院からは私のほか和樹先生、また訪問鍼灸・鍼龍の関根先生が一緒に仙台空港から空路で参加しました。

初日は発表するポスターを貼りに会場へ入ります。
昨年開催し、当院が事務局を担当した第64回全日本鍼灸学会(郡山開催)を成功させるためのワークショップについて、発表してきました。
発表というよりは、漫才に近いものだったかと。。
来年は東京なので、ガツンと一発、当院の診療や成績を発表します!
6月10日(金)~12日(日)まで、札幌で開催された全日本鍼灸学会へ参加しました。
当院からは私のほか和樹先生、また訪問鍼灸・鍼龍の関根先生が一緒に仙台空港から空路で参加しました。
初日は発表するポスターを貼りに会場へ入ります。
昨年開催し、当院が事務局を担当した第64回全日本鍼灸学会(郡山開催)を成功させるためのワークショップについて、発表してきました。
発表というよりは、漫才に近いものだったかと。。
来年は東京なので、ガツンと一発、当院の診療や成績を発表します!
秋冬の学会研修シーズン中盤戦となっておりまして、この週末は横浜で開催された第11回日本鍼灸師会全国大会神奈川大会へ参加しました。
会場はみなとみらいのパシフィコ横浜。
の太田先生(一寸法師ハリ治療院)と新白河から落ち合い、一路横浜へ。
公益社団法人日本鍼灸師会も今年で創立65周年という事で、記念式典も行い、功労のあった会員への表彰もありました。実は私も含め、福島県や全国から大勢の先生の表彰がありました。
受賞者の代表で、中沢先生(福島県鍼灸師会会長・一寸法師ハリ治療院)が授与されました。
代表授与としての謝辞は、中沢先生より。
全日本鍼灸学会会長、日本医師会会長などの祝辞もあり、厳かに式典が執り行われました。
初日は災害医療における鍼灸師の役割、と題しての講演を聴講しました。
講師はMDAT医師の小井土雄一医師と、わが師会の中沢会長でした。
懇親会までの間、マリンタワーに上りました。
夜景が見事です。
懇親会場は、横浜港のディナークルーズでした。
写真右下に移っている小柄な船ですが、実は大型クルーザーのマリーンルージュ号の船上となります。
全国から参加した顔なじみの先生方と記念撮影(^^)/
のんびり横浜港を一周しましたが、これが風が強い強い・・・
二次会は馬車道のピアノバーに行きました。
映画『ゴースト ニューヨークの幻』のアンチェインド メロディーや、wish upon a star(星に願いを)、など懐かしい曲が連発で楽しくも安らぐ夜でした。
翌日は不妊症の講座で、せりえ鍼灸室の小井土善彦先生、辻内敬子先生の講義を聴き、その後一般口演発表を聴きました。
いわき市のしゅう鍼灸院の柏原先生もすぐれた発表をされました。
柏原先生、大変お疲れ様でした。
学会に行くと懐かしい先生に再会できるのも大きな楽しみです。
いつもお世話になっている福井の久保先生夫妻にお会いしました。
変わらぬ笑顔とご厚情に感謝感謝です。
マリーンルージュ号を背景に、和歌山県鍼灸師会・萩野会長、福島からの太田先生、関根先生、柏原先生と。
9月5日(土)、6日(日)の二日間は、治療室を息子に任せて第49回となる東北鍼灸学会仙台大会に参加してきました。
鍼灸師にとって、学会参加や研修会は寿司屋の仕入れと同じです。
常に新鮮な知識、技術を仕入れませんと、良い治療は提供できません。
毎年開催し49回続いている地方の学会とは、本当に大したものです。先人に感謝いたします。
一般口演発表で、福島県代表はいわき市のしゅう鍼灸院・柏原修一先生でした。私は座長をやらせていただきました。
紺色一色の地味なスライドから、最近はちょっぴりカラフルになり、時代も変わったな~と実感いたしました。
実技供覧では、同じく福島県から、郡山市・はり灸 接骨 快生堂の鈴木暢弘先生から『障がい者の鍼灸治療』として、先天性疾患を持つ障がい者の方の腰痛治療について披露されました。
鈴木先生の実技供覧でも座長をさせていただきました。
一日目のプログラムを終え、懇親会へ。懇親会の写真はありませんが、続いて福島県からの参加の皆様で二次会へ!
海の幸を堪能してきました!
この日はこれで終了しました。
大会二日目は、特別講演で小児鍼のお話でした。
講師は大師流小児鍼の谷岡賢徳先生でした。
昨日から参加されていた福島県鍼灸師会会長の中沢良平先生(一寸法師ハリ治療院)は、郡山の福島医療専門学校での教育編成委員会の会議があり、朝からお帰りになられました。お忙しいです(;^ω^)
いかに子供を泣かせないで効果的な治療を行うか、また子供へのきわめて軽い刺激を、大人への治療に用いる考え方などをお話しいただきました。
この後は学会総会で、これにて49回大会も終了となります。
この後は公益社団法人宮城県鍼灸師会創立65周年記念講演と祝賀会に参加してきました。
記念講演は脳科学者の茂木健一郎先生でした。
生活のスタイルやものの考え方、子供ではほめ方によって脳内にセロトニンを増やすことができる、とのことです。
セロトニンは体内に必要な生理活性物質で、『幸せホルモン』とも言われています。脳の活発さや前向きな思想などに関与しています。鍼灸の効果の一つに、セロトニンの分泌増加があるともいわれています。
テレビにもよく出演する脳科学者というだけあって、会場は超満員でした。
その後、夕方まで時間をつぶし、宮城県鍼灸師会創立65周年記念祝賀会。スペイン料理をいただきながら、お隣の席の宮城県鍼灸師会の樋口先生にいろいろなお話を伺ってきました。
帰りはワインで酔いながらも新幹線で本を久しぶりに読みました。
二冊とも福島県鍼灸師会会長の中沢先生のおすすめの本。
葛西龍樹先生の『医療大転換』と、堤未果さんの『沈みゆく大国 アメリカ』。
しか~し、ワインで酔っ払って寝てしまったのでした!
この大会の目玉として、不妊症での鍼灸のシンポジウムを企画しました。
学会での掟、というものがあり、講演、シンポジウム、パネルディスカッションなどの企画は、エビデンス(効果の根拠)がはっきり明確になっているものについて行える、というものがあります。
鍼灸院による不妊症治療はすでに一般化しているものの、国内的にはその効果の根拠が乏しく、学会の企画にはそぐわないのでボツになりそうでした。
ただし国外にはエビデンスと言える論文がそこそこあり、またいまや一般化している鍼灸による不妊症治療の国内の現状を見ると、テーマとして取り上げざるを得ないであろう、、という事になりまして、シンポジウムを開催することになりました。
発案者としては、非常に安堵しました。
シンポジストとして、
1)まず国内の最先端生殖医療を行うトップのドクターとして、日本IVF学会理事長である森本義晴先生(IVFなんばクリニック、IVF大阪クリニック、HORACグランフロント大阪クリニックの3つで世界一の規模を誇るIVFジャパングループの理事長でもある)。
2)国内外の不妊症における鍼灸の論文の分析で、明治国際医療大学鍼灸学部講師の、田口玲奈先生。
3)鍼灸の不妊症の研究論文数で国内随一を誇る名古屋・明生鍼灸院副院長の木津正義先生。
4)開業鍼灸師による不妊症鍼灸治療を研究する不妊鍼灸ネットワーク会長の中村一徳先生(なかむら第二針療所院長)。
座長は、W座長で、、
1)明治国際医療大学特任教授であり、全日本鍼灸学会前会長である矢野忠先生。矢野先生は形井秀一筑波技術大学教授とともに、『レディース鍼灸』という分野を作った先生です。
2)名古屋・明生鍼灸院院長の鈴木裕明先生。言わずと知れた、日本での鍼灸による不妊治療の草分けです。
以上、シンポジスト4名と座長2名の調整は、コーディネーターとして企画が通ってから約1年間私がやらせていただきました。
まさに生みの苦しみを味わった1年間でしたが、国内の鍼灸の最高の学会で不妊症がテーマに挙げられたことは、本当に画期的であったと思います。
シンポジウムは、4人の先生が代わる代わる壇上で発表し、最後に全員が揃って登壇しディスカッションを行う、というものです。
シンポジウムの舵取り役の座長は、今回は2名の2枚看板でした。 この座長の先生どちらかお一人が講師をされても、満員の人が詰めかけますから、本当に贅沢な企画であったと思います。
しかも、ここは田舎の福島県郡山市ですから。
シンポジウムのトップ講演は、森本先生でした。 生殖医療最先端のトップにいらっしゃるドクターが、『私は鍼灸には特に期待している』と壇上で話すところはすごかった。
森本先生のクリニックでも、実は鍼灸を取り入れていて、とても効果を実感されるそうです。
卵巣、子宮、ホルモン、と、パーツごとに診ているのではなく、人間という体の複雑なシステムを改善できる鍼灸について言及されていました。
2番目は、明治国際医療大学講師の田口玲奈先生から。
海外と国内の論文を検討された内容からお話しいただきました。 世界に広く出回り、特に体外授精時に鍼灸を行ったら妊娠率が向上した、という論文については、効果があるともないとも言いにくい、としながら、国内で一般的に行われている体質改善などで長期にわたって行う治療などと異なる、と話し、国内から海外へ日本式治療の論文の輸出が必要である、ということでした。
興味あることに、体外授精などを行うクリニックでは、すでに25%くらいの施設では鍼灸などを取り入れているそうで、将来的に取り入れたい施設を合わせると40%くらいになるそうです。
まさに鍼灸が期待されているのだなぁ、と感じました。
講演3番目は、わが不妊鍼灸ネットワーク学術部長でもある明生鍼灸院の木津副院長でした。
海外に提示できる国内唯一のエビデンスとなりうる、中リョウ穴刺鍼法や陰部神経刺鍼法の研究のこれまでの結果や、この治療法を導入するまでの経緯などについてお話しいただきました。
最後の講演は、同じく不妊鍼灸ネットワーク会長の中村一徳先生でした。
明生鍼灸院で行っている中リョウ穴刺鍼法や陰部神経刺鍼法に加え、独自の手法で低出力レーザーを治療に取り入れ、特に高齢不妊での体外授精などの補助治療に大きな成果を残しています。
中村先生からは、不妊鍼灸ネットワークでの研修の方向性と内容について主にお話しいただきました。
大会二日目には懇親会が開かれ、450名の参加者でビューホテルアネックスは立錐の余地もありませんでした。
ジャズのライブ、日本一の美声を誇る郡山市立第五中学校混声合唱団の合唱など、楽しいひと時でした。
懇親会では森本先生を囲んでいろいろなお話を聴かせていただきました。ミトコンドリアの話は非常に興味深かったです。
いつの間にかアルコールも回り、記念撮影では畏れ多くも肩を組んで撮っていただきました。
この縁で、7月には不妊鍼灸ネットワークではHORACグランフロント大阪クリニックの見学にお招きいただき、培養室などのクリーンルームを見せていただいたり、クリニックの統合医療グループより『受胎鍼』治療などについて講義をしていただきました。
ふくしま大会より、日本での不妊鍼灸の世界がきっと変わります!
だいぶブログもサボってしまいました。
前回の2年越しの準備に携わった学会について今更ながら振り返ってみたいと思います。
2年にわたって準備し(当院は大会事務局でした)、大会は3日間。準備に全日から郡山入りしたので、実際には4日ですが、あっという間の4日間でした。
学会は、会員の発表が約280題で、主となるポスター発表はこのような感じで発表します。
約200題がこのうようなポスター発表で、残り60題がパワーポイントを使ったスライド発表となります。
写真は不妊鍼灸ネットワーク会員で、仙台市で開業するキュアーズ長町の小松範明先生による、高齢不妊の症例集積発表です。
体外授精の反復不成功患者さんに対しての、鍼灸による採卵成績向上、着床率向上などを多くの患者さんのデータを集積しての優れた発表でした。
ビッグパレットふくしまの広大な展示場を使っての発表です。
各先生方は、順番に自分の発表時間になるとポスター前で発表となります。
各先生方も貴重な発表をし、また聴講される先生方も真剣でした。
ポスター発表はスライド発表と違い、演者と聴講者の距離も短く、質疑応答などで座長を入れて演者、質問者の三者以外に外野(失礼な言い方ですが)の意見も飛び込むことがあり、とても活気ある発表となります。
写真中央の、国内でのマタニティ鍼灸では第一人者でもある小井土先生は、今回は軽度脳損傷での鍼灸治療で発表。
たしか不妊や周産期分野のポスター発表では座長をされていました。
遡って開会式の様子。
時間は遡りますが、開会式の様子です。
写真左でマイク前は、三潴忠道会頭(福島医大会津医療センター漢方医学講座教授)です。
思えば2年間、学会準備の会議で何回会津医療センターに通ったことか。
会議室は、三潴先生の居室である会津医療センター副院長室ばかりでした。夕方からの会議が多く、空腹を心配されて三潴先生はよくサンドウィッチなどをポケットマネーからおごってくれました。
写真右から5人目は、大会実行委員長の中沢良平先生(郡山市・一寸法師ハリ治療院)。地元福島県鍼灸師会会長でもあり、2年間ともに準備で奔走しました。
学会は発表だけではなく、様々な講演やシンポジウムでも構成されています。
写真は、大会特別講演での福島医大理事長で学長でもある菊地臣一先生(整形外科学講座出身)。
エビデンスとナラティブ、EBMとNBMから、『患者中心の医療』の大切さをお話しいただき、医療の先輩としての多数の助言をいただきました。
菊地先生は世界腰椎学会の会長も務められたことがある脊椎外科医として世界的な権威ですが、鍼灸にも大変理解が深く、会津医療センターや公立岩瀬病院で鍼灸を取り入れることは、この菊地先生のお考えによるものでした。
(つづく)
約2年にわたって準備してきた、全日本鍼灸学会ふくしま大会が5月22日(金)~24日(日)の三日間の会期で開催されました。
全国から、また海外からの参加者も含め、3日間での参加者はのべ約6,000名。
当院はこの学会の大会事務局として、この2年間は準備のため休診や診療時間短縮などで、患者様には多大なご迷惑をおかけしたことと思います。
しかし鍼灸業界では国内最高の学会で、もちろん世界的にも注目されている学会の準備に携われたということは、大変名誉なことです。また準備の段階から高名な先生方と交流を深め、当院での治療にも何らかの形で多数の良い影響を受けることができたと確信しております。当院の患者様にも大変有益な2年であったとご理解ください。
数回にわたって、この学会の模様を紹介いたします。
学会のテーマは『鍼灸の復興』と『福島の復興』をかけたものでした。
日頃から不妊治療を生涯のライフワークとして行なっていますから、準備に関わる身としては大会のシンポジウムに不妊症を取り入れるように働きかけ、いろいろ乗り越える壁もありましたが、シンポジウム2『不妊症と鍼灸治療』を企画し、開催できることとなりました。
不妊症については国内の鍼灸院で広く扱われています。
その効果についても、一定のものが知られていますが、学術的なエビデンス(科学的な根拠)となるもので日本から世界へ発信できるものは残念ながら一つもありません。
このような状況に鑑み、国内最高の舞台で鍼灸による不妊治療について論じる場を作りました。
もちろんこの学会では、このシンポジウムのほかに様々な多数の講演やシンポジウム、パネルディスカッション、実技セッション、パネル発表、一般口演などの催事がありますが、企画に携わり、開催まで育てたものとして、特にこのシンポジウムを紹介いたします。
・・・続く
恒例の日鍼会全国大会に参加してきました。
今年は岐阜市で開催です。
県鍼灸師会会長の中沢先生(郡山市・一寸法師ハリ治療院)に往復の新幹線の乗車券などを確保していただきました。
当日朝まず名古屋まで行き・・・
毎度のおなじみ、新幹線ホームできしめんをいただきました。
あ~~~~旨い!
名古屋から東海道線で岐阜駅へ。
約25分で岐阜到着。
黄金の信長像のお出迎え。
このあとバタバタしてましたが、産婦人科領域の医療連携・不妊症講座で、講師はわが不妊鍼灸ネットワーク会長の中村一徳先生。一応、司会兼座長を私がやらせていただきました(^^)
も~~会場に入りたい人で、すでにフロアは混雑大渋滞。
それもそのはず、、、会場が狭く、収容人数が少ないのでした。
司会・座長席からの眺め。
立ち見続出。
廊下部分からも講義が聴けるよう、ドアは閉めず。
中村先生の講義内容は大変濃いのですが、この日は今までの研究内容をかいつまんでのダイジェスト版でした。
それでも私も再度、復習させていただきました。
またとなりの会場では、災害時鍼灸のシンポジウム(被災時の地域医療連携とネットワーク)で福島県鍼灸師会会長の中沢先生が講演されていました。
同時進行の他の講義も終わり、懇親会となります。
プログラム会場から遠く離れた岐阜グランドホテルでの懇親会会場まではバスで移動。
愛知県日進市で開業の牧先生(日進市・中研治療院)も旧友で、懇親を深めてきました(写真手前)。
野田聖子衆議院議員本人の祝詞がありました。
野田議員は周知のとおり、超高齢妊娠・出産をされましたが、やはり不妊治療では鍼灸もされていたとのことです。
その効果は大変良い印象があったとのことでした。
翌日もさまざまなプログラムがあり、すべて終了してから市民公開講座と並行で日鍼会役員による全体会議がありました。
写真は仲野日鍼会会長による挨拶と様々な提言、、と叱咤激励、、です(;^ω^)
続いて、全国学術部長会議。
毎年は東京の大塚で開催している会議ですが、今年は日鍼会大会の日に、プログラムが終了してからの開催となりました。
こちらは同時開催の全国組織部長・共済部長会議。
どちらの会議も接近している台風19号のせいで大会参加者が急いで帰る事態となり、会議出席者まで激減してしまいました。
北海道から参加していた先生方は、帰りの飛行機が欠航となりもう一泊。
福岡から参加していた先生方は、福岡空港上空で飛行機が1時間旋回し、着陸を三回試みてできず代替えの熊本空港へ着陸したとか。
私たち福島県からの参加者も、もうちょっとで帰れなくなるところでした。
秋の学会・研修シーズン真っ盛り!
9月21日(日)に東京渋谷のヒカリエにて、不妊鍼灸ネットワークの26年度第二回研修に参加してきました。
今回は会員の従業員は参加OKなので、鍼灸師4年目の息子も参加です。
前夜は鹿児島の柿内先生、北海道旭川の浜口先生、明生鍼灸院の木津先生、アキュラ鍼灸院の徐先生と、前夜懇親会。
渋谷のオシャレーなアメリカンダイニング?で、フライドチキンを乗せたワッフルで生ビール。
メープルシロップをたくさんかけて食べるんですが、これが食べたことのない旨さでした。
その後、、、中村会長と職員のみなさまと合流し、再開を祝して乾杯!研修とは名ばかりでアルコール三昧でしたが、これは前夜だけ!
その後ホテルに帰って、三次会。
徐先生と木津先生と深~いお話をしました。
翌日、快晴の東京。
青山のホテルから通りに出ると、国連大学がありました。
敷地内では、採れたての野菜の即売をしておりました。
しばらく歩いてヒカリエへ。
会場は11階のヒカリエホール。
田舎の会場と違い、会場費が高い!一ケタ違いますよ。
まずは会長のあいさつから。
設立した前年、札幌で中村先生、徐先生といろいろ話して、こんな会にしたい!あんな会にしたい!と話していてやっと実現して。
研修会のたびに、いい会になったなぁ、、と心底思います。
1番目の講演は、久保春海先生の『不妊予防について』
日本の生殖医療の現在を築かれた第一人者で、東邦大学第一産婦人科を退官された後、現在はNPO法人日本不妊予防協会の理事長に就任され、社会貢献に尽くされている先生です。
多くの生殖医療専門医が久保先生の執筆された本をお持ちだと思います。私も久保先生の書かれた本は何冊も持っています。
今日ほど、この会の会員であることをありがたく思った日はありませんでした。
高度生殖医療の問題点を挙げ、鍼灸医療が貢献できる可能性についてもお話しいただきました。
久保先生の講義の後は昼食となりますが、なんと昼食の時間を利用して会員の発表会を行いました。
くま鍼灸院の熊谷先生の発表は、多嚢胞性卵巣(PCO)の不妊患者さんの症例から、インスリン抵抗性の考察でした。
排卵障害の4割は多嚢胞性卵巣が関係する、とは久保先生の講義にもありました。
多くの成書では多毛、肥満、高アンドロゲン血症という男性化がPCOの特徴と書かれていますが、実はアジア人種・日本人では男性化の見られるPCOの方はたいへん少なく、日本産婦人科学会・内分泌委員会の診断基準は、欧米の診断基準と大きく変わっています。
高アンドロゲン血症は1990年のNIH(アメリカの厚生省)の診断基準と2007年のESHRE(ヨーロッパ生殖学会)では絶対的な基準となっていますが、日本の場合、1993年版から改訂された2007年の日本産婦人科学会生殖内分泌委員会の診断基準では、排卵障害があり、常にFSH値<LH値か、高アンドロゲン血症、PCO所見あり(ネックレスサインあり)、となっています。
当院の印象では、普通体型やせ形で美人のタイプにPCOSが非常に多いように思います。また肥満のPCO患者さんの排卵障害は大変治療が難しく、安易な治療により月経周期がますます長くなる症例を多く経験しています。
また標準や、やせ形のPCOの方ほど治療成績が良く、体外授精を行っていた患者さんの中でも自然妊娠される方が時々見られます。
インスリン抵抗性はすべてのPCO患者さんにみられるわけではありませんが、糖代謝を考えた鍼灸治療やBMIが標準体重以上の方は積極的にダイエットすると効果が良いようです。
インスリン抵抗性の体質は、PCOだけではなくすべての難治性不妊に多く関係するようです。糖代謝に関する鍼灸治療法は、不妊の治療に応用できそうです。
1例ながら、熊谷先生の考察は今後不妊症を扱う上で大変重要になる知見だと思いました。
仙台で開業するキュアーズ長町の小松先生の発表は、不妊鍼灸NWで習得した明生鍼灸院方式の陰部神経刺鍼による卵質の改善、採卵成績向上と、中リョウ穴刺鍼法による子宮内膜改善、体外授精での胚移植成功の変化についてでした。
40歳以上の妊娠率が多く、やはりこれらの明生鍼灸院式の治療は効果が大変高いようです。もちろん、当院でもこの治療法は取り入れています。
患者さんの治療歴や採卵の成績変化などを詳細にできれば、全日本鍼灸学会での発表も十分に視野に入れられます。
ぜひ来年郡山で開催されるふくしま大会で発表をしていただきたいと思いました。
人間総合科学大学の鍵谷先生のお話は、ラットを用いた子宮や卵巣の神経支配について、でした。
ラットなので、人間とは少々違いますが・・と前置きされましたが、子宮の血行改善で副交感神経を刺激する骨盤神経刺激の部分は、明生鍼灸院での中リョウ穴刺鍼での効果の説明が十分できる検証内容だと思いました。
また神経刺激と血中エストロゲン濃度変化による卵巣の神経支配のお話も大変貴重でした。
今後も研究が進むと、不妊症に対する鍼灸のエビデンスも積みあがっていくと思いました。
福島県立医科大学会津医療センター准教授の鈴木先生からは、臨床研究についてお話しいただきました。
良き臨床家は良き研究家である、とは、毎日の臨床では常々心がけていないと流されてしまいます。
臨床研究の結果は、行政のあり方も変えることがあるという事で、不妊症治療には特に大切な心構えだと思いました。
研修の終わりに、26年度中で2回の研修に参加された先生へ正会員認定証が会長から授与されました。
不妊鍼灸ネットワークは入会すれば会員になれるのではなく、単年度に3回の研修のうち、2回参加でその年度の会員として認められます。
2年続けて正会員に認定されないと、退会処分となる厳しい会です。もっとも、国内最高の研修ですから、参加しない先生はよっぽどの理由がある先生です。名前だけの会員は存在しません。
(なにしろ入会金だけで10万円ですし)
すべてのプログラムが終了しての記念撮影。皆さんお疲れ様でした。
<参加者の皆さん>
北海道 ナチュラリー針灸院 浜口健介 / 宮城県 潮見治療院 阿部千代人 / 宮城県 キュアーズ長町 小松範明 / 山形県 麗明堂鍼灸院 五十嵐純知 / 福島県 三瓶鍼療院 三瓶真一(本会副会長)/ 福島県 はりきゅうはしもと 橋本修一 / 栃木県 きむら鍼灸 木村雅洋 / 群馬県 秋森指圧鍼灸院 秋森徹二 / 東京都 アキュラ鍼灸院 徐大兼(本会事務局長)/ 東京都 翠明館治療室 神薗克也 / 東京都 中村希求子はり灸治療室 中村希求子 / 神奈川県 せりえ鍼灸室 小井土善彦 / 神奈川県 大和鍼灸院 徐 大恆 / 長野県 くま鍼灸院 熊谷賢一 / 愛知県 明生鍼灸院 木津正義 / 愛知県 いずみ鍼灸院 西 いずみ / 愛知県 なかば鍼灸院 櫻井 央 / 京都府 なかむら第二針療所 中村一徳(本会会長) / 滋賀県 草津栗東鍼灸院 露木 藍 / 大阪府 ガイア針灸室 堀口正剛 / 大阪府 鍼灸香里治療院 西村和重 / 兵庫県 鍼灸さくら治療院 寺澤智栄子 / 兵庫県 桃の花針灸院 駒井知佳子 / 福岡県 田中はり灸療院 遠藤彰宏 / 鹿児島県 柿内鍼灸療院 柿内孝弘 (以上敬称略)
久保先生をお見送りする際、役員だけで記念撮影させていただきました。
左から、不妊鍼灸ネットワーク事務局長 徐大兼先生(アキュラ鍼灸院)、会長 中村一徳先生(なかむら第二針療所)、久保春海先生、右が私(副会長 三瓶鍼療院)
久保先生、大変お疲れ様でした!
また第二弾、三弾の講義をお願いいたします。
夕方5時からは、渋谷で懇親会。
次回の会員発表の先生の指名がありました。
〆はアキュラ鍼灸院の徐先生の案内で、油そばを食べに行きました。息子も『旨かった~~~』と帰りの新幹線で連発してました。
秋の研修シーズンはまだまだ続きます。
次回は岐阜での第10回日鍼会大会です。
不妊症セッションで、司会兼座長をやらせていただきます(^^)
講師はわが不妊鍼灸ネットワークの会長、中村一徳先生になります。